オリハルコーン!『アビス』


続々とエッセン向け新作が入荷してきております……

交換部材を置く場所が厳しくなる前に、古いゲームの交換部材も片づけておりますが、部材棚の深淵から「ヒストリー・オブ・ザ・ワールド」が出てきたよ……開けてもいない古いゲームを積んでる人は、ちゃんとチェックしておこう。

そんなわけで色々とたまる前に、新作の
アビス
の紹介です。

タイトルの通り、水底深く、深淵(アビス)での権力闘争を繰り広げる内容となっております。

さて。

プレイヤーは最初に、ゲーム通貨として1真珠を受け取ります。
転がるのでカップもついてる。凝ってるな!

プレイヤーは自分の手番に、3つのアクションのうちどれか1つを実行します

その1:深海の探索
探索カードの山から、1枚ずつめくって、めくられたのが支援者なら、他のプレイヤーに購入の意思を確認していきます。

支援者は……

青のイカ緑のマキガイ赤のカニ黄のタツノオトシゴ紫のクラゲの5種類いて、パッケージもこの種類に対応した5種類存在と言う、パッケージバリエーション商法。

めくられたカードは、他のプレイヤーがターンプレイヤーから買うなら、それは最初のものは1真珠で、2枚目に公開されたものなら2真珠と、だんだん値段は上がっていきます。
他のプレイヤーが購入しないなら、ターンプレイヤーはそのカードを無料でもらってしまうか、次のカードをめくります(残されたカードは後で議会に移動してしまいます)。
最後の枠まで行ってしまった場合、必ずそれをもらい、加えて1真珠貰います。


めくられたのが怪物なら……

戦う(そして枠に応じた報酬をもらう)か、脅威度を1上昇させてもう1枚めくるかを選びます。
こちらも最後の枠で怪物だった場合、必ず戦って報酬をもらうことになります。


報酬は、脅威度がどこまで上昇しているかで異なってくるのですが、真珠や怪物トークン(影響力になる)、そして重要な「鍵」などが貰えます。

こうやって、ターンプレイヤーが支援カードをもらうか、怪物と戦ったら探索終了。


怪物以外のめくられた支援者は、対応するゲームボード上の議会に裏向きで置かれます。
そして、このどんどん積まれていく支援者のカードが次のアクションで重要なことになります。

その2:議会の支持を得る
議会に置かれた何れかの勢力のカードすべてを中を見ずに手札に加えます。

この手札は、ゲーム終了時に最も値の高いものがその値に等しい影響力になります。
また、次のアクションで雇う貴族の雇うためのコストにもなるのです……

その3:貴族を雇う
ゲームの開始時に6枚公開される貴族のうち1枚を獲得するのですが、貴族は6つあるいずれかのギルドに所属しており、様々な能力でプレイヤーを支援たり、鍵として使えたりします。
加えて、もちろんこいつらも影響力を持っています。

コストは先に獲得した手札の支援者を支払うことになるのですが、必要数値だけではなく、必要な勢力や、勢力数も決まっているので、よくよく考えて、カードを買ったり、議会の支持を得る必要があるわけです。
上のKeeperは合計6以上(左下の数字)の支援者が必要で、黄色必須、ほか種族は2つ(左下の丸の数)必要です;ゲーム終了時の影響力は6で、鍵1つとして地域の支配に使えます。特殊能力はナシ!

以上が必須アクションで、何れかを行ったる後、重要アイテムの「鍵」が3本あった場合、地域の支配を行うことになります。

その4:地域を支配する
地域はゲーム開始時には1枚だけ公開されており、そのほかは山札となっております。


鍵が3つに合ったプレイヤーは、鍵を支払って(鍵として使った貴族はこのタイルの下に敷いて、能力を失う)この公開されているどれかを取るか、4枚引いて1枚取って残りは表向きで並べるかを選びます。

地域タイルはかなり強力で、ものすごい点数となるかもしれないというもの。


上は軍事系(カニ)の貴族を集めると、真ん中は商人系(マキガイ)の貴族を集めると高得点に……左の丸の色でどの色の勢力に関係あるか一目瞭然。

こうやって、カードドラフト(探索と議会の支配の2パターンある……)を繰り返し、貴族の能力などでブーストしながら最も影響力を得ることで、深海の王になるのがプレイヤーの目的。

※これでゲーム終了なら6+6+8+3+2+4+1+2で……影響力32点

ちょっと不思議なカードマネジメント(手札もそうだが、議会のコントロールも重要だ……)やリソースマネジメント(真珠だけではなく、手札の枚数と種類と数値……)、価値の見極め(特に見えている貴族や地域で上下する)やアクションの価値(必須アクション3つのうち今どれをしたらいいのか?)の相場を見極めるゲームという感じでしょうか? リソース間の変換効率や、アドバンテージの取り合いも面白い感じ。ルール自体はシンプルだし、アートワークも美しいのはもちろん良い点ではあるのですが、何より、おそらくこの手札管理や駆け引きや各種カードの能力などの部分はかなーり日本人好みの内容。
他のプレイヤーをジワジワ出し抜いたり、カードドラフトが好きだったり、変化する点数計算やリソース管理が好きな人にはかなりオススメいたします。

アビス(Abyss)
プレイ人数:2-4人
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:45分
製作:Bombyx / Asmodee
デザイン:ブルーノ・カタラ&シャルル・シュヴァリエ
価格:7,000円+税

オマケ:最近はやりのぴったり収納!