先日JGCで『斬 – サムライソード』のデモプレイをしましたが……けっこうみんな2周目から3周目くらいでちゃんと正体がわかってくるもんなんですな。
さて、今回紹介するのはその『斬 – サムライソード』の元となった正体隠匿系のカードゲーム、『Bamg!』(当社扱無し)をダイスゲーム化した
バン!ダイスゲーム
を紹介します。
しかし、この『ダイスゲーム化』は一つの波ですな。他にも『スペースカデット:宇宙ダイス作戦』とか、『Roll for the Galaxy』とかありますし。
で、こちらも西部を舞台に、法の側と法に背くものとに分かれて銃撃戦を繰り広げる、元ゲームの『Bang!』をダイスゲーム化したもの。
なお、『斬 – サムライソード』は『Bang!』を日本テーマにして、その際にキャラクターが死んだ時に脱落しないようにしたものです。
と言うわけで、ゲームの舞台は西部開拓時代のゴールド目的は、ラッシュの街。
法の側である保安官は、すべてのならず者と裏切り者を抹殺すること。
ならず者は保安官を抹殺すること。
助手は保安官を助けること。
裏切り者は……最後1人の生き残りとなること。
が、それぞれの目的になります。
『斬 – サムライソード』で言えば、保安官は将軍、助手は侍、ならず者は忍者、裏切り者は浪人にあたる感じですな。
さて、ゲーム開始時にどの勢力なのかのカードが配られますが、保安官以外は伏せたままにしておきます。
保安官だけが正体がわかっているわけです。
それとは別にキャラクターカードを配ります。
これは表向きで、それぞれが個別の能力を持つものです。
因みにキャラクターは16種類。
それぞれ体力となる弾丸トークンをキャラクターに描いてあるだけ受け取りますが、保安官だけは追加で2個受け取ります。
この状態で、撃ち合いをして、先の自分の条件を達成しようとするわけです。
これが元ゲームや姉妹品の『斬 – サムライソード』ではカードをプレイして撃ったり切ったりしますが、こちらはダイスで撃ち合います。
ダイスは5個あり、自分の手番となったらこれらをふって残したいものをよけ、ふりなおしたいものを振り直す。このふりなおしは2回まででき、確定したダイス目に従う。
という『キング・オブ・トーキョー』などほかのゲームでもおなじみのもの。
ダイスの種類は……
……インディアンの矢でインディアンの矢トークンを受け取る。
これは最後に決まったダイスの目ではなく、ふって出るたびに出た目の分だけインディアンの矢トークンを受け取ります。
トークンは全部で9個あり、最後の1個を誰かが受け取ったらインディアンの襲撃が起こり、受け取っていたインディアンの矢トークンの数だけダメージを受けます。
……ダイナマイトはふり直すダイスに選べず、3個たまるとダメージ1を受けて、次の人の番になってしまいます。
……命中1は確定した1個につきすぐ隣のどちらかの人に1ダメージ。
……命中2は確定した1個につき右か左に2つ隣(つまり、すぐ隣の人は飛ばす)に1ダメージ。
……ビールは確定した1個につき体力1回復。
……ガトリングは確定した1個につき全員に1ダメージ。
……となります。
体力がなくなったキャラクターは自分の正体を明かして退場。
こうやって、保安官が退場する(つまり、生き残りが一人でそれが裏切り者なら、裏切り者の勝利 / そうでなければならず者の勝利)、もしくはならず者と裏切り者がすべて退場したら(つまり保安官と助手の勝利)ゲーム終了。
正体が明かされている保安官は、誰が味方なのかはわかりません(人数にもよりますが、助手は1人ないし2人)。
裏切り者は自分以外は皆敵ですが、生き延びる必要があります。
助手にとっては正体がわかっている保安官(と人数によってはもう一人の助手)以外は皆敵です。
ならず者にとって目標である保安官はわかりますが、邪魔な助手と見方が誰なのかがわかりません。
このような状況で、最初は誰がどちらの陣営かわかりませんが、積極的に保安官を殺そうとしているならならず者でしょうし、ならず者らしきものを殺そうとしているなら助手でしょう。裏切り者は最初は助手のふりをして最後に保安官と助手を殺すようにしなければなりません。
ゲームの進行とともに、その行動から怪しいやつがあぶりだされるのは元のゲームと同じですが、ダイス目により何が起こるかわからないこともあり、ゲームの展開はスピーディでスリリングなものとなります。
元ゲームが好きな人、『斬 – サムライソード』が好きな人、さくっと終わる軽めのダイスゲームでちょっと変わったものを探している人にオススメいたします。
バン!ダイスゲーム
プレイ人数:3-8人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約15分
製作:dV Gioch
デザイン:ミカエル・パルム、ルーカス・ツァッハ
価格:2,600円+税