今回紹介するのは日本に入荷する前からドイツでは好評みたいな、期待のラクダレース・ギャンブルのゲーム、
キャメルアップ
です。
「ラクダレース?!」と思われる人も多いかもしれませんが、ラクダ騎乗兵もいたくらいなので、当然馬同様、軍用で乗られていた動物にはレースがつきものですし、レースにはギャンブルがつきもの。
リンク先のムービーしか見つけられなかったのですが、人は乗らないのね。
しかし、ゲームではラクダの上にラクダが乗ります。
さて、今回のレースは、ピラミッド周回右回り、砂場未確認オアシスと蜃気楼あり、16マスのコースを5頭立てで行われるものです。
プレイヤーは各区間(レグ)の結果や全体の結果に賭けることになります。
最初の持ち金は3エジプトポンド。ラクダ場の状況を変える砂漠タイルを1枚、最終予想券5枚(5色各1枚)を持ってゲーム開始です。
プレイヤーは時計回り順に手番を得て、自分の手番に以下のどれかを実行します。
(1)ピラミッドの1£券を取って、ピラミッドを使う
ピラミッドには5個のダイスが入っていて、この5個ぜんぶが出たらレグ終了。
ダイスの目は1~3の目があって、対応する色のラクダがその数だけ前進します。
中にダイスを入れて……
ひっくり返して地面にくっつけて、仕切り板を操作して、空けると1個だけダイスが落ちている、と言う仕組み。
ゲームには全く関係ないけど、ピラミッドの底には迷路が描かれていたり、落書きが楽しいので買った人は確認しましょう。
ただし。
同じマスに止まったら、先にいたラクダの上に乗せます。
また、上にラクダを載せているラクダが動く場合は、上に乗せたまま前進します。
因みに、後述する馬ラクダ場の状況で交代する場あるのですが、その結果もともとラクダがいるマスに後退した場合は、元からいるラクダの下に入ってしまいます。
この重なっている順番と重なりの変更のルール、ダイスの出る順番と目がかなりの曲者。
(2)レグのラクダ券を1枚取る
レグでの勝者に賭ける行為なのですが、これをいつ購入するかも悩みどころ。
レグは各ラクダのダイスが1回ずつ降られるまでの区間なので、どの色のダイスが出ていて(つまりもう動かない)、どの位置につけているのかがむちゃくちゃ重要。
各色のラクダ券は3枚しかなく、単勝で上から5£、3£、2£という配当です。
賭けたラクダが2位だと1£配当、外れた場合は-1£となります。
これもアクションを消費して取るのですが、既に出ているダイスの色とレースの状況をよく考えて、いつどの色のラクダ券を取るべきなのかが悩みどころです。
何しろ、スルーすると下家のプレイヤーがとってしまうかもしれません。
手で隠れてるところはオアシスで踏むと1マス前進、ダイスは残り黄色1個でレグ終わり。
目が1~3しか出ないので、66%で勝てる! 黄色5£、買うしかないでしょ!
(3)砂漠タイルを置く
砂漠タイルは裏表の面があり、何もないマスでかつ隣に砂漠タイルが無いマスに、裏表を選んで置くか、すでに置いたものを動かします。
その効果は、そのマスにラクダが止まると銀行から1£もらうことができ、選んだ面によって1マスそのマスに止まったラクダを前進させるか、後退させるというもの。
この配置によって、かなりレースの展開予想が変わるため、ラクダ券を取る場合はこのことも強く意識したほうがよいでしょう。
これは蜃気楼。ラクダが踏んだら1£もらえて、踏んだラクダは1マス後退。
なお、このタイルはレグの終了時に戻ります。
(4)レース全体の結果に賭ける
レースの最終的な優勝ラクダ、もしくは最下位のラクダに賭けます。
賭ける場合は手札の5枚のカードを1枚裏向き置くことになり、レースの終了時に置いてあるハズレ1枚につき-1£、アタリは予想順位に従い1番最初に予想したときには8£、2番目でも5£、と配当は減り、5番目以下では1£配当になります。
先に一人、何かの総合優勝にかけてるけど、2枚目なのでかぶっても5£!
結果……
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ゲームはこのようにして(1)のアクションですべてのラクダが移動したらレグ(区間)終了で、レグの配当を解決して次のレグ、というように進めていきます。
何れかのラクダがゴールラインを超えたときにレース自体が終了となります。
最終レグの配当をして、その後レース全体の配当をして、最終的に所持金額が一番多い人が勝者となります。
悩ましいのは、レース状況を見て、どの選択を取ることが一番収入につながる確率が高いのかを読むところ。
ダイスを振れば1£は確実に手に入りますが、レグの結果はいずれかのラクダに収束することになるかもしれません。
タイルを置いてラクダの移動を操作する場合、収入につながるかもしれませんが下家の予想を容易にするかもしれません。
5£配当のラクダ券はかなり魅力的ですが、タイルが置かれたりダイスがふられる前に手を出してもよいものなのかというとむずかしく、しかし、もたもたしてると下家に先を越されてしまいかねません。
ましてや、レースの最終結果はよほど荒れた展開でない限り早々に予想することは困難で、予想可能な状態になっているときにはほかのプレイヤーも我先にと予想をしてくるでしょう。
ラクダの動きがままならないまでも、予測できないほどにランダム性が強いか、と言うとそうでもなく、期待値を元に配当と展開と下家の行動を読んで最適手を選んでいくのがかなり面白いし盛り上がる。
そう、勝敗の結果もさることながら、各プレイヤーの一挙手一投足、ゲームの展開にかなり盛り上がるゲームなのです!
プレイ人数も8人までと大人数に対応しており、気軽にできるパーティーゲームとしてもお勧めですし、ガチで勝負するようなひとにもおすすめです。
キャメル・アップ(Camel Up)
プレイ人数:2~8人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:20-30分
製作:Eggartspiele / Pegasus Spiele
デザイン:シュテフェン・ボーゲン
価格:4,800円+税
Pegasus Spieleの社長からもらったサンプルだからかもしれないのですが……タイルの抜けが若干悪かったので、一応こちらを参考にね!
P.S.
「キャメルカップ」の間違いではないのか……という説が流れていますが、出版元サイトでも”Camel Up”でございます。なお、「urlはcamel-cupじゃないんの!」というのはナシの方向で。
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