さて、今日紹介するのは先週のHJゲームフェスティバルでも大好評、そして今週ついに発売となった、お絵かきパーティーゲーム
ピックス(PIX)です。
同じくHJゲームフェスティバルで大会も行った『十二季節の魔法使い』の日本語版も近日発売、他にも来月早々に入ってきそうなものもちらほら。あと『村の人生』もあるし、『村の人生:酒場』もあるし、『HANABI(花火)』もあるしで来月は大変なことになりそう。
さて、ゲームの流れは簡単なもので……
1)毎ラウンド新たなチームが組まれ、2~3人のチームごとにお題カードが配られます。
2)『絵』はドット絵でかきます。80年代ゲーセン世代の心にジャストミート。
3)だれかが描き終えたら、そこから制限時間発生です。
ここからがゲームのキモ
4)適当なチームから絵の公開をして、ほかのチームの人はお題を当てます。
ただし。
チーム内で先に公開できるのは、ドット数がより少ない人。
なお、赤ドットは4ドット、どこにでも、どの向きでも置ける赤い矢印は2ドット換算。
そして制限時間内に早い者勝ちで絵を当てます。
当てれたら、当てた人と公開した人だけが点数をもらいます。
外れたら、次の人が絵を公開。
またも時間制限有で早い者勝ちで絵を当て、当てた人と今回公開した人だけが点数をもらいます。
つまり、なるべくドット数が少ないほうが得点チャンスになるわけです。
これでも外れたら、御題の下にあるヒントを公開。
これで当てたら当てた人にだけ点数がもらえます。
これを全チーム分やったら、同じカードの下のお題に今度は挑戦、で1ラウンド。
次のラウンドはチームの編成を変えて(マグネットボードを時計回りに回すのだ)次のお題カードを配って新ラウンド開始となります。
これを3ラウンド程やるわけです。
このゲームの秀逸なのは、正直『お絵かき』ゲームとしてはかなり難易度が高いところ。
何しろ9×9マスしかないので、解像度の高い『絵』になどなりようがなく、どちらかと言うと記号的なセンスや伝達のための発想がモノを言いますので、『絵』のうまい下手が関係ありません。
お絵かきゲームが苦手と言う人は、「絵が下手だから……」と萎縮しちゃうところもあって「苦手」と言う人もいますが、ピックスに関してはこれが当てはまらないのが良いところなのです。
あと、『うまく描くいて当ててもらう』、『他の人の絵を当てる』、という楽しみ以外にチームメイトの作品――当然お題は共通なので何を書いている『つもり』なのかはわかる――の思わぬ内容が実に楽しいことになります。
何しろ答えを知っている身としては、チームメイトの作品の発想やほかの人の反応が非常に楽しいことになります。
このあたりがパーティーゲームとして実に秀逸。
プレイ人数も4人から最大9人までとかなり大人数でも遊べるうえに、場所もそれほど取りません(マグネットボードは手に持っておけばいいのでテーブルすらなくても何とかなる!)。
しかも使うお題カードはチーム数×3ラウンド分にたいして、230枚もカードがあるので、コレ一つでしばらく遊ぶことができます。
あと、マグネットボードやドットや得点コマのアートワークの統一感も見どころと言えば見どころ。
正直紙や木のコマよりもソリッドなスポンジのコマがデジタルな雰囲気にピッタリ。
とにかく人数が多めでわりと短時間で終わるゲームとしてはよくできており、普段ゲームをしない人などを交えて遊ぶにも、ゲームの内容的にも「ゲーム」=「子供の遊び」っぽさを感じさせないアートワークも含めて、かなりお勧めできます。
ピックス(PIX)
プレイ人数:4-9人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:40分
製作:Games Works
デザイン:ローレン・エスコフィエ、セバスチャン・ポ-ション
価格:4,500円+税