手って、この手でありますか?『スペース・カデット 宇宙訓練生』


ほぼ業務が終わった中で、まぁ一人で残業なんですがね。
残務が終わンないんで。

とにかく、9月からこっち山のように入ったからなぁ……
それも諸般の事情で遅れたものを除いてひと段落だ。
年明けの出荷などに関しては、もう一つのトピックを見ていただくとして。

今回紹介いたしますのはここのところの新製品の中でもおそらく随一の異色作。
GEN-CONでのライブプレイ・デモ(!)も大好評の
スペース・カデット
-宇宙訓練生

を紹介いたします。

さて、このゲーム。
プレイヤーは宇宙士官学校を芳しくない成績で卒業……できなさそうな士官候補生
残念ながら、配属が決まる前に補習航海に出なければならない――というもの。

各プレイヤーは、この練習船の「船長」、「機関部」、「航法」、「探査」、「牽引ビーム」、「兵器」、「シールド」、「跳躍推進機関」、「ダメージ対策」の9つの部署をそれぞれ受け持って、当該宙域に於いて任務をこなして、跳躍離脱をするというものです。
なお、搭乗人員数によっては、各部署は兼任することになります。

……どこかで見たようなきがしますが、まんま「宇宙大作戦」もしくは「スタートレック」ですわ。

さて、問題はこのゲーム、各部署ごとにやることが全部違っておりまして、おかげでルールも英語版で32ページ、日本語ルールで20ページもあるという結構なボリュームに。

たとえば、機関部担当は……

こんなパズルを時間制限内に組み合わせて、形のあった部署アイコンにつき、その部署にエネルギーを1個送り込みます。
(エネルギーを送り込まれた部署は、その数だけやることが楽になります)

他にも兵器担当は……
宙雷カードを引いて、そのカードの図の形に当てはめるよう、パズルのピースを当てはめていきます(装填作業)。

装填できたら、ディスクを指ではじいて(そうだ、手だ)ダメージを判定します。

航海は当然安全なわけもなく、敵船が現れたり、宇宙の断層があったり、謎の敵ネメシスなどが迫るなどの危険もいっぱいあります。
そしてこの危険な任務を、神経衰弱的なゲームダイスゲームなどのミニゲームを、担当者が時間制限内にクリアすべくあたふたするというものなのです。

もちろん、ほかのプレイヤーは口出ししてもいいのですが、実行するのは担当士官であるプレイヤーだけ。
つまり「役割分担(ロールプレイ)」「演技(ロールプレイ)」のある、時間制限付きの協力型パズル・アクションゲーム
……正直いって、クセがかなりあるのです。
相談しているヒマはないし、担当以外は口は出せるが手を出すな状態なので、他の協力型ゲームと違って仕切り屋が現れることは無いか、仕切られたところで成功するとも限らないのが、好きな人はとことん気に入ると思いますが、他の人のアクションを待ってるのがイヤとか、なんか照れるという人にはダメかもしれません。
うん、マジメにバカなことをできない人にはダメだろうなぁ。

しかし、SF大会とかでプレイをすれば、コレは間違いなく受ける!
あと、RPG経験者なら確実に楽しめる!
いろいろ引用したセリフを言いながらプレイしたいし、おそらく傍から見てるのも楽しい!

と、いうわけで。
アメリカンなゲーム大好きな人や、トレッキーを自認する方、RPG経験者、「用語変えれば○マトにできるんじゃね?!」とか思いついたあなたにはかなりお勧めいたします。

スペース・カデット-宇宙訓練生(Space Cadets)
プレイ人数:3-6人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約60-120分
ゲームデザイン:ブライアン・エンゲルスタインほか
製作:Strong Hold Games
価格:6,600円+税