フランスのメーカー、と言うかヨーロッパの同じ印刷工場の荷物が同じ船便で着たので今週はいろいろいっぺんに発売となりましたが、そのうちでもバリバリの新作、ギリシア半島のに入植して覇を称える
オリンポスを紹介します。
デザインはスモールワールドなどでもおなじみのフェリペ・キーヤーツです。
プレイヤーは未開のギリシア(ヘラス)世界に入植する自分の民族を導いて、ギリシア半島に覇を称える陣取りゲームです。
ゲームシステムはアクションポイントを使って領土の拡張や文明技術を手に入れていくものです。
ただしアクションを行えるのは、常にアクショントークンが最後尾のプレイヤーです。
大きなアクションはそれだけアクショントラック上で前進してしまうため、他のプレイヤーに手番を譲ってしまうことになります。
小さなアクションはアクショントラック上の前のコマをなかなか追い抜かないので、複数回行えます。
領土はアクションポイントを使って開拓者を動かしていき、獲得します。
他のプレイヤーの開拓者がいた場合、戦闘が起こります。
領土を獲得すると資源が手に入ったり、神々の寵愛を表す『稲妻』トークン(『稲妻』といいつつ顔の絵が描かれていますのでピンとこないかも知れませんが、この方は雷神ゼウス様です……お父様~)がもらえます。
他に行えるのが発展アクションです。これを行うと『外科手術』や『天文学』などの文明を『発見』することができたり、建造物(タイルにはテキストが無いのですが、ゼウス神殿とかアルテミス神殿とか)を『建造』することができます。
なお、発展には資源などのリソースコストの支払いが必要ですが、特殊能力を持ていて、うまく獲得していくと効率よく自分の文明を発展させることができます。
建造物は建築条件として星印を必要個数持っていなくてはなりませんが、星印は特定の地域や発見にあるため、いきなり建造することはできません。
アクションを少なく進めて回数を多く行うほうが効率がいいので、文明をどのように取るか、どれを先に押さえてしまうのか、色々悩めます。
そして、ゲーム中にアクショントークンが稲妻マスに到達すると引ける運命カード(資源を獲得できたり、コストが減ったり)や、誰かが到達すると発動するオリンポスの神々のカードの効果(稲妻トークンが多い人によいことがあったり、少ない人に悪いことがおきます/たとえばゼウスだとイベント発生時にもっとも稲妻を多く持っているプレイヤーに威信点(勝利点)を3点与えます。)がゲームに変化をもたせます。
先に進むのにも利点はあるわけです。
……というか、助けてくれるのは神々の寵愛を受けているプレイヤーだけなので、そのほかのプレイヤーにとっては神様は助けになるというよりも「余計なことスンナ!」と言いたくなるのはさすがオリンポス神。
勝敗は最終的にエリアを獲得したり、文明を獲得したりして得た威信点で決まります。さすがに陣取り系のゲームはヴィンチやスモールワールドで鳴らしただけあって、手堅くまとまっています。特にアクションポイントとプレイ順を考えなければならないルールはかなり面白いものとなっており、鉄板陣取り系ゲームをお求めの方にはかなり強くオススメいたします。
オリンポス(OLYMPOUS)【多言語版】
プレイ人数:3~5人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:約60-90分
ゲームデザイン:フェリペ・キーヤーツ
製作:Ystari
価格:6,000円+税
ところで。
ハコ裏の説明は……色々怪しいと思うかもしれませんが、今回は翻訳したテキストデータを送って現地メーカーがレイアウトデザインしているのですが、箱裏はチェックが送られてなかったorz
他のメーカーのものだと『ホワイトチャペル』とか『スモールワールド』とか『世界の七不思議』とかが翻訳テキストのみの入稿でレイアウトデザインは本国で行っているのですが、今回の『ボー』とか『アト』とか……謎の文字とかどうしてこうなった……でも中身(ルール)は大丈夫なのでご安心召され。