エッセン発表作もホボ一段落したところで先週はニュルンベルクのトイショーがあり、今度はニュルンベルク新作などなどの時期になるというあわただしさ。
今年も色々話題作が入荷・日本語化されると思いますので、近報に注目です。
さて、そんなわけで今回紹介いたしますのは前回紹介した「フンタ」とは正反対のゲームとなると思います、理詰めと細かなリソースの積み上げと計画性の必要な、
「ニュルンブルク行き始発列車(First Train to Nuernberg)」です。
さて、ゲームはこんな近代的なニュルンベルクから175年前の何もない頃が舞台。
時代としてはドイツ鉄道黎明期で、既に大手鉄道会社が2社存在しているニュルンベルク地方で、プレイヤーは零細鉄道企業家になります。
ちなみに2011年のニュルンブルク駅。
ここからトイショーの会場に行くのです。
列車に自転車のピクトグラムがありますが、自転車をそのまま載せれる車輌なんだね、これ。日本でも一部で導入してたはず。
いいなぁ。うらやましい。
もちろん蒸気機関車も貨物車も客車も高いものなので、中古業者を説得して中古車輌をやりくりします。
また鉄道敷設のためには地主を説得しなければならない場合があり、政府へのコネも必要です。
もちろん近隣大手2社へのコネだって。赤字路線だって買ってくれるのですし。
鉄道敷設のためのお金は出資者からの資金でなんとかします。
つまり、鉄道会社2社への影響力、政府への影響力、車輌会社への影響力というリソースと、出資者からの投資金と言うリソースをやりくりしていくのがポイント。
そして影響力は出資者からの投資を競りで払って獲得します(出資金は毎回定額で受け取ります)。
得点は路線を引いて、列車を購入したら(これも競り/買うというよりレンタル?)自分の路線から運べる客と貨物を積み込んで得点にします。
盤面がどんどん寂しくなっていくのですが、そのような運ぶものも無い赤字路線は大手会社に売り払えます。
こうして、最終的にはゲーム終了時までの輸送量(なるべく複数種類均一に運ぶのがよい)で決まる得点から、ゲーム中の損益(そう、最終決算以外に短期サイクルでの損益も重要!)と敷設路線の長さを引いて(維持費用?)勝敗を決めます。
盤面におかれる貨物コマと乗客コマはランダムに配置されるため、毎回状況を見て計画的に路線建設をしなければなりません。
競り落とす影響力、その過多で決まるプレイ順など、色々考えて行動しないと痛い目に会います。
とにかく数多くのリソースを管理・収支計算しつつ、建設と輸送と路線売却を計画的に行うことが肝心。
理詰めで積み上げていくことが多い経済ゲームですが、特にかっちりとした計算が必要な感じです。
ちなみに元となった英国鉄道発祥の地が舞台の「ウェンズレイデイル行き終列車」のマップもボード裏にあるので2度おいしい仕様。
マップはちょっと改良がされていて、この”The South”がつなげやすくできます。
じっくりやり込める経済・鉄道建設ゲームをお探しの方に特にオススメです。
ニュルンベルク行き始発列車(First Train to Nuernberg)
プレイ人数:2-4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:45-120分
ゲームデザイン:マーティン・ウォレス
製作:Z-MAN GAMES/Argentum Verlug
価格:6,600円+税