あんた今最高に輝いてるよ『リチャード・ガーフィールドのスパイネット』


エッセン前後でいろいろ製作が重なっていた余波で、さっぱり新作を紹介できませんでしたので頑張って紹介するよ。
なお、当社的には「積みゲー」とは「入稿を済ませているが入荷が決まっていないので注文書案内を回せていないゲーム」であり、まだまだある。

リチャード・ガーフィールドのスパイネット

デザインはあのリチャード・ガーフィールド

システム的には自分の考案した『マジック・ザ・ギャザリング』の少人数用ドラフト、「ウィンストン・ドラフト」を主軸にスパイを雇い、執行、潜入、防諜、技術の各ジャンルに送り込みマジョリティ争いをするのだ。


さて……
プレイヤーの手番に許されているのは、カードドロー(雇用)か、カードプレイ(配置)。

カードドローウィンストンドラフト

デッキの隣に3つの山札(最初は1枚)があり、

デッキから一番遠い山札からその中身を全部確認し、いるならそれをすべて引き取り、いらなければ次の山へ。


どこにでも出せる任務カード……今のところいらん。


手札にスパイがいなかったんだ……これは必要。

中身を見た山札に、デッキから1枚ずつ追加。

指の指してるところに1枚ずつ追加。

つまり、カードパワーがイマイチな山の場合、カード枚数というアドバンテージが増えていきます。
また、次のプレイヤーがパスされた山札を見た時、「なぜ取らなかったのか?」「アレがあったから取ったのでは?」という情報が不完全ながら得られることになります。
まず、このドラフトシステムがメイン。

もしくは、カードプレイ
これは以下のアクションが可能で;
・スパイ1枚かスパイ1枚+資金援助(パワーが増す)をプレイする

金の力で支援してもいいけど、カード枚数使ってしまうのが難点。

特殊能力があるスパイもいる。

色によって傾向が異なるし、結構ルールをひっくり返すパワーがある……が、1枚しかプレイできない=1手番というリソースを消費してしまうので、ただ単に使えば強いわけでもない。

・パワーの合計値で敵より大きい数値の分野ならば、得点となる任務カードを1枚までプレイできる(4分野とも支配しているなら、各1枚計4枚)

相手よりも数値が上なので……


得点するぜ。
しかし、「得点」=「手札1枚消費」=「カードドローの手番 N 回分消費」なので、ここも悩ましいところ。

あとは4人プレイ時だけですが、
・カード1枚をチームメイトに渡す(2・3人プレイでは対戦となりますが、4人プレイでは対面同士が仲間のチーム戦となります。)
これが結構重要で、当然ゲーム中は手札の中身や相談はできませんが、「渡したカードで察しろよ」というプレイング。
あと、手札の枚数を考えて渡さなきゃならなかったり、敵プレイヤーの状況を考えて渡さなきゃならなかったり、眼前の山札のカードのたまり具合を鑑みて渡(すことでドローしろよアピール)したりしなきゃならないのです。
これが意外と悩ましい。

これを、好きな順で実行することができます。

ゲームとしては、敵よりその分野の数値を大きくしつつ、得点できる時には得点をし、チームメイトに渡すべきカードは渡す……手札はガリガリ削られる(スパイ+得点+渡すを全部やると少なくとも3枚減る)ため、ドローはしっかりやる必要もあり。
そのカードドローはウィンストンドラフトで、カードパワーのアドバンテージか、カード枚数のアドバンテージをとるかの駆け引きがある。
しかも4人プレイ時には手番順(自分の次は敵、その次が味方)も考慮し、手札の枚数と場のパワー数などを考慮しなければならず、いかに与えられた手番を得点行動にしていくかという判断が必要。
敵・チームメイトの場の状況と手札枚数を考慮してのベストな行動を考えなければならない感じ。

どのプレイングをすればアドバンテージが取れて、得点化できるのか……手番にできるのは、カードを補充するかプレイするかの2択。
さぁ、どうする? というわけ。

2人、3人、4人プレイでゲームの性格もちょっと変わりますが、システムの根幹は簡単なので、ゲームの意図する駆け引き部分に集中でき、シンプルで軽めな戦略的な要素のある、少人数で遊べるドラフトゲーム(ここが見落とされがち)としてオススメいたします。

リチャード・ガーフィールドのスパイネット
プレイ人数:2-4人(対戦/チーム戦)
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:30分
製作:Z-Man Games Games
デザイン:リチャード・ガーフィールド
価格:2,500円+税