アメリカでは尊敬の対象とされる消防士の中でも、その中でも過酷で危険な山岳での森林火災に身を投じる山岳消防隊は、最も危険な(Hot)な場所に投入され(shots)る人たちであり、毎年必ず発生する西海岸での火災で活躍し続けているのですが、
ホットショット:山岳消防隊
では、プレイヤーはその山岳消防隊の一人となり、一致団結して山林火災を鎮圧するのが目的です。
敗北となるのは、全19枚中8枚の地形タイルが焦土化するか、現地指揮本部の地形タイルが焦土化したときです。
ゲームの流れは、各プレイヤーの手番ごとに;
1)2マスまで移動
2)消火活動
3)延焼のチェック
と言う流れを繰り返します。
ここで一番大事なのが、消火活動。
各タイルにはその地形の特徴ごとに、消火に必要な作業内容が書かれています。
対応するのは、ダイス目。
《プラスキー》
斧+鋤みたいな形の消火作業用の道具。
切って掘ってととっても便利。名称は発明した消防士の名前から。
写真はamazonから……売ってる……
《ショベル》
穴を掘る、砂や土をかけるなどに便利。防火帯を掘るよ!
《ホース》
水をかける。水圧が高いので、狙って放水するのは結構な重労働。
《マクラウド》
熊手+鍬みたいな道具で、がれきを撤去するのに便利。
これも名称は発明した消防士から。
写真はamazonから……これも売ってる!
プレイヤーは、ダイスを6個ふって、アイコンに合致する目が出ていればその目を少なくとも1個は確定させ……
[チェーンソー]、[プラスキー]、[消防士]確定、残りはどうする……今のところ3マッチ。
空いてる目は、[ホース]×2と[チェーンソー]
ここでふり直すかどうかの決断。当然、固定した目の分だけ、合致させる必要のあるアイコンは減り、ふるダイスの数は減る。
Push Your Luck!
翻訳しにくい……バーストともチョイ違うんだ……
止めたいならば、好きなところで止めてよし。
1個も出なければ、ドボン。苦労は水の泡。
これ以上ダイスはふれず、固定したダイスはキャンセルされ、おまけに失敗となって爆発的な燃焼が発生(炎トークン1個追加)!
3個以上合致していればその数によって良いことがある……防火帯を置けたり、炎トークンを取り除けたり。1~2個でやめちゃうと良いことも無ければ悪いことも起きない。
3個で防火帯
4個で1個消火
5個で2個消火と、報酬トークン(使い切り特殊能力)or防火帯
6個で3消火+報酬トークン+防火帯だ!
このリスクマネジメントがキモ。
運ゲーじゃないよ。
何もない所から発火するイベントも!
おや、炎トークンが右の炎アイコンの数字以上になったぞ。
各タイルはどれだけ燃えたら焦土化するかの数値があり、その数値以上の炎トークンが置かれたらそこは焦土と化し、タイルを裏返しにします。
各キャラクターにはそれぞれ役割があり、他のものを指揮したり、木を切るのが得意だったりしますが、特定のタイルが焦土化すると能力を失います。
他にも派手に消火できるエアタンカー(消火飛行艇!)やヘリなどの乗り物、さまざまな能力を発揮する報酬トークンとそのやり取り、協力しての消火活動などテーマを再現したルールが一通りある感じで、シンプルなルールながら押さえるところは押さえている。
ゲームは実際の森林火災も同様ですが、「負けない」ことが重要であり、つまり燃えても仕方がない区域は諦め、それ以上は火が広がらないことに注力することになります。
シチュエーションや展開が熱く、運の要素もあって予想もつかない山林火災の雰囲気もばっちり。テーマとして災害対策ものが好きな人にはもちろん、軽めの協力型ゲームとしてオススメいたします。
ホットショット:山岳消防隊(Hotshots)
プレイ人数:1-4人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:60分
製作:Fireside Games
デザイン:ジャスティン・デ・ウィット
価格:5,000円+税