塩が足らんのです『OGRE:218高地』


今年はいろいろなゲームがダイスゲーム化されたりカードゲーム化されたりしましたが……

OGRE:218高地

は『オーガ/OGRE』の設定を元にしたカードゲームです。

元のゲームは戦術級のゲームでしたが、こちらはどちらかと言えば兵站と部隊の展開に着目した作戦級のゲームで、第二次世界大戦テーマのカードゲーム、『The Battle for Hill 218』のリメイクというか、テーマ替えになります。


プレイヤーはそれぞれ核兵器によって穿たれたクレーターを挟んで対峙しています。

それぞれ自分の山札を受け取りますが、巡航ミサイルとダメージ状態のオーガだけは除けておきます。

山札の中には、自軍が展開できる部隊がカード化されています。
オーガ

核動力搭載の無人大型戦車。
装甲は1m以上の厚さの複合重合材による装甲で、
戦術核の直撃に耐える。
航空機や誘導兵器も、
搭載するレーザーにより無効化される。
オーガの登場で戦術は一変したのだ。


なお、旧式のMk.IIIなのですが、それでも強力だ……

榴弾砲[ミノタウロス][アーキバス]

山なりの弾道で間接砲撃を行い、
自軍の前進を援護する戦場の女王。
その面制圧火力は今でも有効だ

重戦車[レンジャー][イェーガー]

オーガに使われている新型装甲材は、
通常の装甲車両の概念も覆した。
旧時代に比べても、戦車は大型化している。

GEV[ラプター][ガラハッド]
軽GEV[グレムリン][コサック]

GEVはGround Effect Vehicle/地上効果車輌のことであり、ホバークラフトなど旧時代でも使用されていた技術だが、今では装甲材の革命により、高速かつ中程度の装甲の機動兵器として戦場を高速で駆け巡っている。
通常のGEVは補給面で有利であり、
軽GEVは高速での浸透戦術に有利だ。

ミサイル戦車[バンシー][エイジャックス]

誘導弾を搭載した自走ミサイル戦車。
大運動エネルギーで敵を撃破する砲より簡単に火力が増大でき、また射程も長く間接射撃に向く。

歩兵

戦術核、時に戦略核が炸裂する戦場であっても、
占領という行動は歩兵にしかできない。

最初ン手札は3枚で、手番にはカードを2枚引いて2枚プレイするだけ。

しかし、カードをプレイする場合は、補給線の確保が重要で、本部から補給線が引けるようにしか配置できない点が重要。

カードによって補給を与えることができる方向が違う場合もある……敵に対しては、補給線を寸断することで、前線を無力化する事を目指すのだ!


[歩兵]の確保できる補給線は上下左右の4か所。
今回は右翼に[ミサイル戦車]を配置しよう。

カードを配置したら、その時点で可能な限り攻撃します。攻撃が成功したら、敵部隊は取り除かれます。

例えば[重戦車]は上下左右の敵を直接撃破可能……


[ミサイル戦車]が確保した補給線を使い配置して、
前方の敵[歩兵]を撃破!

[ミサイル戦車]は斜めに攻撃できる長射部隊だが、
他の部隊による観測が必要だ……


[重戦車]は上下左右を観測できる。

[重戦車]の観測指揮により、
[ミサイル戦車]が敵の[オーガ]にダメージを与えた!

他にも、軽GEVは高速で移動するため、補給線を無視して配置できます。
オーガはプレイする時は2枚分として扱うのですが、攻撃を2回行う上に、ダメージを受けても破壊状態になるだけです(もう1回攻撃を受けてやっと破壊されます)。
巡航ミサイルは、使い捨てですが敵ユニットを選んで取り除けます。

こうして、敵司令部を占拠するのが目的。

山札に入っているカードの種類と枚数は分かっていますので、手札をうまくマネジメントして、自分の手番の2行動で敵の司令部にいる部隊を排除し、味方部隊をそこに置けるような盤面を組み立てていくのがゲームのポイント。
ルールは簡単ですし、プレイ時間も短めですので、元の『オーガ』のファンはもちろんですが、運要素がある程度ある戦略的な2人用ゲームをお探しの方にもオススメいたします。

OGRE:218高地
プレイ人数:2人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:15-30分
製作:Your Move Game / Steve Jackson Games
デザイン:ダーウィン・キャッスル
価格:2,400円+税