最近のゲームの流れとの一つとして、メジャータイトルの2人用ゲーム化と、ダイスゲーム化があると思うのですが……今回紹介します
私の村の人生
も、『村の人生』のダイスゲーム化作品。
『村の人生』では村での自分の一族の名誉を「村の記録」として残していくことが目的ですが、今回はひとつの村で自分の一族を名家にしていくのではなく、おのおの自分の村を発展させていくことになります。
さて。
その他には、カードであらわされる『村の人生』でもおなじみの議事堂や教会などの建物や、旅や買い物客などのカードが用意されます。
ゲームシステムの根幹は、ダイスドラフト。
人数に応じた個数のダイスをラウンドの最初にガーッとふって……
スタートプレイヤーから2個ピックしていきます。
ピックしたダイスは1金払えば目を±1でき、黒いダイスをピックすると時間が2個進んでしまいます(この辺りは元の村の人生感がある)。
ピックしたダイスの合計数値でできることは、場にあるカードやボード上で、同じ数値の黒い旗のカード能力を1つ使うか、自分の村の同じ数値の白い旗の能力を好きな数使うか、自分の村の黒い旗の能力を使うか。
場の黒い旗の能力を使ったら……
いろいろな効果を適用するのですが、加えて全てに自分の村に表向きで置く能力がほとんどにあります。
白い旗は同じ目の旗であれば複数個使えるので、獲得する建物などのカードをうまく選んでいくことで、効率化が図れます。
+
とか。
ただし、白い旗にしろ黒い旗にしろ、旗を使う時には、その種類のカードで働ける村人が生きていなくてはなりません(なお、白い旗の能力である学校では次世代の村人を獲得できます)。
『村の人生』で特徴的だった「死」に関しては、黒いダイスを取ったら時間が2進み、コストで払ったりしたぶん時間が進み、死神コマのいる橋を渡ったら、村の誰かが死にます。
時間が進む……
橋を渡ると死神がお出迎え。
死んだ人は元ゲーム同様、対応する村の墓地で殿堂入りして物語点になるか、殿堂がもう一杯であれば共同墓地に行きます。
↓
村人がいないと、そのジャンルの色の旗は使えなくなるので要注意。
元ゲームとちょっと違うのは、この村の記録を台無しにするネズミコマ。
誰かが死ぬと、ネズミダイスでソロソロ近づいてきて、襲撃マスに入ったら、各自物語点が半分食われてしまいます。
物語点はこの村の唯一の黒い旗の能力で村長を動かさなくては点数になりません。
この村長をいつ使うかが結構重要。
このように元ゲームの雰囲気と同じく、設備となるカードを獲得したり、旅を進めたり、商品作ったり、客を呼び込んだり、教会の修道士得たりしながら、プレイ人数に応じた一定数の村人が死ぬまで、村の栄えある記録、つまり点数を獲得していくことになります。
駆け引き的には、ダイスのドラフトが結構重要で、残すダイスによっていろいろ行動に制限がかけられますので、いつかはスタートプレイヤーのアクションは実行したいところ。
しかもスタートプレイヤーのアクションには、毎ラウンド物語点が1追加されていくので、点数的においしくなる頃合を見極めるとよいでしょう。
また、効率よく村人が死んでくれると、まぁまぁな物語点が入る上に、ほかプレイヤーの物語点の獲得を妨害することもできますので、時間の管理も考えどころ。
他にも、どの目でもまんべんなく動くようにするのか、集中的に同じ数字の旗で能力を起動しまくるのか、ダイス目は最初にピックする方向でいくのか、ダイス修正能力で後手のふりを失くしていくのか……得点ルートもいろいろあるので、いろいろな戦略を試したいところ。
各要素要素は元の『村の人生』をかなり忠実にダイスゲームに落とし込んでいる感じ……ダイスを使うとはいえ、運の要素は低めで、自分の村を以下に効率よく発展させるかが重要な感じとなっております。おそらく、最初のゲームでは何ができて、どう動くのかがわからないので、ダイスを選ぶときに結構考えがちですが(元の『村の人生』も似たようなものですが)、何度かプレイして慣れてくると手番が後ろの人に対する嫌がらせや、村人を死なせるタイミングも含めてサクサク駆け引きが楽しめる感じ……けっこうなやり込み型?
元の作品が好きな人にはもちろんですが、がっしりしたダイスゲームを探している人にはかなりオススメいたします。
私の村の人生
プレイ人数:2-4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:60-90分
製作:eeggart spiele
デザイン:インカ&マルクス・ブラント
価格:5,000円+税
なお、タイトルに関しては、
『ミラーズホロウの人狼』に建物と表の職業が加わった『ザ・ヴィレッジ(The Village)』が出ているところに、eggart spileの新作でVillageが出る……タイトルどうしよう。
↓
『ヴィレッジ』では既存作品と紛らわしいし、『村』ではナニだ。
村人の死の要素があるので『村の人生』としよう。
↓
ポーンとったYO!
↓
「ダイスゲーム化しました。タイトルは本編生かして“MY Village”。」
↓
あきらかにVillageは村の人生のことだ……どうすりゃいいんだ……的な流れがありましてね……