ありゃ~、こりゃ引き分けだ『メディバル・アカデミー』


TCGではブースタードラフトと言う遊び方は歴史も長く、その他ロチェスタードラフトやらバックドラフトやらバリエーションもいろいろあったのですが、最近すっかりそのドラフトというギミックがユーロ系ゲームで市民権を得てきておりまして、今回紹介いたしますのもそのドラフト系のゲーム、

メディバル・アカデミー
です。

ゲームの目的は、文武両道に秀で、王への忠誠、偉大なる勲、慈善、そして淑女への奉仕を以て騎士への道を啓くというもの。
そのために、各分野の進行度をカードプレイで進めますが、そのカードはおなじみとなったドラフトで集めて……というもの。

7枚あるゲームボードは、それぞれの徳というか修めなければならない7つの行い。

レディへの奉仕


馬上槍試合と剣術トーナメント


学問


王への務め


クエスト


慈善


以上が各騎士として修めるべき分野。

ゲームのシステムは簡単で、全部で6ラウンドのプレイで、各行いのマーカーを進めて、得点を得ていくというもの。

カードは各プレイヤーに5枚配られるのですが、山札全部が配り切りにはならないし、毎ラウンドシャッフルし直してカードを配るので、毎ラウンド、毎ドラフト、どのジャンルのカードが何枚ディールされて存在するのか、考えなければダメな感じの純粋なドラフトゲーム

カードは上のボード分類と同じ6種類あり、数値が何通りかある。

数値はそのカードをプレイしたら「何マスそのジャンルのボードでコマを進めることができるか」という至極簡単なもの。
分野ごとのカードの枚数と内訳は一応確認してからプレイしたほうがいいかも。

ドラフトを知らない方へ
配られたカードのうち……

1枚選んでそれをのこして、取らなかったカードは隣の人に渡します。

※取った本当は裏返し――ほかのプレイヤーは何をとったのか推論するしかない

あなたが渡した側ではない、別の側のプレイヤーからは、1枚抜かれたカードのセットが来る。

右隣は自分にとって一番いいカードを取ったハズ……でも、どのジャンルだ?!

これを繰り返していくわけですが、当然どれをのこしてどれを流していくのかの駆け引きが悩ましくなるわけです……

あとは、プレイ順に従ってカードをプレイして、カードに対応するボードの進行度を進めるのですが……

決算は6ラウンド目のおわり、つまりゲーム終了時だ。

このような順番だったら……

点数配分はこんな感じになる。

しかし、上はクエストでの例ですが、各ボードは点数の条件が違ったり、決算時期が異なります。
例えば、馬上槍試合剣術トーナメントは毎ラウンド得点計算。

アイコンがわかりやすい……

レディへの奉仕は点数ではなく、他のボードの進行具合をさらに進め……

馬上槍試合と剣術トーナメントとクエストは、その決算時の順位によって点数が異なり……

学問と慈善は、下位の者にペナルティ……

王への務めは順位は関係なく進行度によってもらえる点数が決まます。

また、レディへの奉仕と馬上槍試合と剣術トーナメントと学問と王への務めはラウンド3でリセットされます。

このあたりはものすごくアイコンがわかりやすいので、悩むポイントにはならないと思われます。

基本はこの各得点時期と条件が異なる各ボードの進行具合をどれだけ進めるか、そしてそのためにはどのようにドラフトを進めるのか悩むというシンプルなゲーム。

各ボードの裏はそれぞれちょっと複雑なバリアントになってますので、慣れてきたら挑戦しましょう。

比較的簡単なルールで、ドラフトスキル中心のゲームとなっており、ドラフトゲーム初心者にも「ドラフトという仕組み」の理解がしやすい好ゲームとなっております。
軽めのドラフトゲームとしてかなりオススメですよ。

メディバル・アカデミー(Medieval Academy)
プレイ人数:2-5人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:30分
製作:Iello/Blue Cocker
デザイン:ニコラ・ポンサン
価格:6,000円+税