ルールの範囲以内なら何でもする『スピーク・イージー:非合法酒場』


さて、ついに今年も残りわずかとなってきましたが……エッセン新作はまだ全部入荷していないうえに、入荷日が確定しないので発表を控えている新作がボチボチとある状態……
とりあえず本日コルト・エクスプレスはご案内を送付したので、この隙に!
紹介しきれていないゲームを紹介しないとマズい!

と言うわけで山のような新入荷品の準備や新作日本語版の準備の隙間を縫って紹介いたしますのは
スピーク・イージー:非合法酒場
です。

内容的には、中国の軍人将棋、『軍棋』をアレンジして、テーマを1920年代の禁酒法時代のアメリカをテーマに置き換えたものです。

ゲームとしては軍人将棋ですが、日本の軍人将棋とはいくつか違う点があって、
1)5か所の安全地帯がある

「建物」の中にいれば、敵のコマは入れないのだ。
当然取り除かれることも無い。

審判は必要なく判定はオープン(判定後にまた隠す)


改良点として、簡単に数字を比べればいい設計になっています。

あとマップが微妙に違う。

バー(大本営)には斜めから入れない。象棋(中国将棋)のながれですな。

そしてゲーム内容自体は『軍棋』なのですが……


この雰囲気ゲーっぷり。


あと、地雷が悪女だったり、工兵が子供だったりと、うまいアレンジっぷり。


それにしても色使いとかカッコイイな。

なお、悪女とFBI捜査官は、ルールの記述に訂正がございます。

正誤表
「FBI捜査官と悪女のコマは公開されたとき、遭遇した相手のコマを(その数値に関係なく)ゲームボードから取り除く。しかし、その後自分も取り除かれる。

ルールから赤字部分のセンテンスが欠落しております。
以上お詫びして訂正いたします。

※このセンテンスが無い場合、FBIは悪女かFBIでしか取り除けず(FBI同志は相討ち)、悪女は子供でしか取り除けないため、FBIが絶対的なエースで、子供を温存しなければならないなど、コマの配置と使い方がかなり別なゲームになってしまいます。

あと、『軍棋』との相違点として、「ボスが取り除かれ場合、スピーク・イージーの場所を明らかにする」ルールはありません。
また、「スピーク・イージーの無いバーに入って相手のコマを取り除いた場合そこから動けなくなる」ルールもありません。

※このルールを加えるとオリジナルの『軍棋』と同じになるわけです。

このゲームで重要なのは、この外装を変えてちょっとしたアレンジを加えるだけで、雰囲気ががらりと変わってゲームにも誘いやすい感じとなっている点。
しかも、テーマと結構あっているアートワークがポイント。
もちろん『軍棋』を知らなくても、ブラインド配置で初期方針を練って比較的短時間で対戦できるゲームとしてかなりおもしろい物なので、あまり覚えるルールの無い手軽にプレイできる二人用ゲームをお探しの方にお勧めいたします。

スピーク・イージー:非合法酒場(Speak Easy)
プレイ人数:2人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:30分
製作:Capsicum Games
アレンジ:エンリ・レディシ
価格:3,200円+税