15歳で終わる『ゾンビ15』


さて、今回紹介いたしますのはバリバリのGEN-CON’s NEWなんで、情報解禁日が今日14日ということで、サンプルはちょっと前に来ていたけど表に出せなかった
ゾンビ15
です。

もちろん読みは「ぞんびふぃふてぃーん」です。

世界がある日、謎の感染症によって崩壊する。
大人たちは黙示録に登場する動く死者の群れと化し、感染を免れたのは、15歳以下の子供たちだけ……
いま、死の街と化したサンフランシスコを舞台に、生き延びた子供たちの生存を賭けた戦いが始まる!

といったゾンビもの。

ゲーム時間は15分、シナリオは15本「15」がキーワード(対象年齢も15歳以上にしていたらよかったのにね)。


良くある30×30cm箱だと思いきや……


箱、分厚い……



そして中身はこんな感じで収納。

重要:枠は捨てるなよ!

ぴったり収納のために、上げ底部材として必要です!

ゲームボードはたくさんあるタイルを並べて組み替える形式。
これでサンフランシスコの町並みを造ります。
各地域タイルは、街路エリアと探索エリアに分かれており、マップはデカいのですが実際のマス数はそうでもない感じ。
しかし、フィギュアのスペースを考えるとこのぐらいのサイズは妥当かな?

これで5×4マスしかない感じ。
あと、黄色い点線の中が『探索エリア』で、もう1マス『奥』がある感じだと思うといいでしょう。


キャラクター(ヒーロー)は8人用意されていて、その背景にそったそれぞれ特殊な能力を持ちます。


 
フィギュアの出来も結構いい感じ。
ゲームの直接的な面白さには関係ないのですが、フランス人はおそらくドイツ人よりフィギュアのデキというものをわかっていると思う。


出現するゾンビはこんな感じでごちゃっといます。
これがなんと3種類合計99体。

 
できはボチボチ。強度より形状再現優先で2ピース構造のもいる。


そして、最後のシナリオに出てくるボスキャラ、『アルファゾンビ』。
因みに横にあるのは『キング・オブ・トーキョー』用のアルファ・ゾンビ・プロモ。
なおアルファ・ゾンビプロモはイベントで獲得できるよ!


ペイントしたくなるな。


CDはゾンビ出現タイマー代わりに使いますが、結構音楽はいい雰囲気です。
こちらは3トラック入っていて、ゾンビが出現するタイミング(「ごぁああああああ」というゾンビの声がする)がそれぞれ異なります(なし、60秒ごと、40秒ごと)。
あと、途中時間を知らせるサイレンが鳴ります(開始時、7分経過、10分経過、14分経過)。結構焦るぞ。


装備品などはすべてカード化されております。
武器などは、使用するとゾンビを退治できたり、ゾンビを押し戻したり、音でゾンビを引き寄せたりします。
あと、使用回数に限りがあるので、要注意です。
あと色によってそのサイズが表現されております。


あとはトークン類で、弾薬数やライフを記録したり、シナリオに登場するものをボード上に表現したり、探索して見つかるものがまとめられています。


そして、これがゾンビの大群が控える箱。
ゾンビのうなり声が(CDから)したらカードを引いてその数だけ、武器が騒音をたてたらその武器の数値だけ、それぞれここにゾンビを放り込んでいきますが、うなり声のカードがゾンビの数ではなく『HORDE(群れ)』だった場合はこの箱にたまったゾンビがいっぺんに現われます!

さて、実際のゲームですが、ゲームの目的は15分という時間制限内で、襲いくるゾンビの群れを協力して退けつつ、生き延び、シナリオの目的を達成すること。
サントラが終了する、もしくは全キャラクターが死亡したらゲームオーバー。

シナリオは15本あり、自宅から脱出して安全な場所を求める話に始まり……と、シナリオが進むにつれ物語が進行し、かつルールを順次加えていくことでゲームにも慣れ(『スコードリーダー』とかのあの方式ね)、そして登場するゾンビが増えて難易度は上がるというもの。

最後のボスは、散々プロモで見せびらかされているのですが、アルファ・ゾンビです。
(なぜその名が『アルファ』なのかは自分の目で確かめるのです!)

では実際のゲームはどのように進むのかと言いますと……シナリオバレがない程度にざっくり説明。

自分の手番が来たら、
1)ヒーローのアクション(4アクション)を行い、
2)ゾンビとの戦闘を解決し、
3)次のプレイヤーにターンを渡す、

という手順をリアルタイムでどんどん進めていきます。

そう、このゲーム、各プレイヤーの時間制限は無いのですが、自分の番に無駄に時間を浪費してしまうと責任重大だったりするのです!

アクションは、自分のいるエリアにゾンビがいなければ、
・移動(隣りのタイルの街路エリアや、今いるタイルの探索エリアに出入り)
・探索エリアで探索
・荷物1個使用
・大荷物1個落とす/拾う

ゾンビがいれば、
・戦闘
・荷物1個使用
・大荷物1個落とす/拾う

倒れていた場合、
・起き上がる(それまで他のアクションが取れない)

といったアクションが取れます。
わりとオーソドックスかな?

探索を行えば、探索カードのデッキを引きますが、何か有益なアイテムが手に入るかもしれませんし、ゾンビが出て来るかもしれません。

戦闘をすれば、今いるエリアのゾンビを減らせますが、たてた音の分だけゾンビの大群が増強されます。
なお、大群箱にはゾンビは最低3体入るのが結構厄介。

アイテムを使わず素手で戦うこともできますが(ゾンビ1体退治)、その場合ライフが1減りますのでそうそうできません。

プレイヤーがアクションを終えて、自分のいるエリアにゾンビがいる場合、ゾンビが襲ってきます。
今度は押し戻しの値を使って判定しますが、同じエリアに仲間がいる場合は、仲間の値も使えます。
が、襲われるのはあくまで手番プレイヤー。
押し戻し値がゾンビの数未満だった場合、ターンプレイヤーのキャラクターは押し倒され、ダメージを1受けます。

これを終えたら、素早く次の人の番に回してください

こうやって、アクションをこなして目的を達成していきますが、途中ゾンビの叫び声がするたびに大群箱のゾンビは増えていき、『大群』カードが出たらターンプレイヤーのいるエリアにそのすべてが登場します。

つまり、死にそうなキャラクターはさっさと処理しないと、ゾンビの大群に押しつぶされるかもしれず、早く次のプレイヤーに手番を回す必要があります。
(ライフ0で気絶となり、何もできなくなりますが、途中仲間がライフを回復してくれるかもしれません。)

ざっくりと、こんな感じでゲームを進めていくのですが、ルールはシンプルなものとなっており、リアルタイムでサクサクゲームを進めて15分と言う短い時間でのゾンビパニックを体感するためならではのものです。
そのドキドキしながら雰囲気重視でゲームを進めるためには、このデカくて豪華なコンポーネントが必要であり、かなり効果的だといえます。

特に、大きくてきれいなマップタイルカード類大量の出来の良いフィギュアで視覚的な演出とイメージの提供を、遠くで鳴るサイレンと、緊張感あふれるBGMと、時々聞こえるおどろおどろしい声が聴覚面と時間面での演出をしており、ゾンビもののゲームが好きな人はもちろん、ルールはシンプルなので初めてこういったゲームをするというひとにもプレイしやすいでしょうし(各ルールは直観的で「なぜそうするのか」イメージしやすい)、カジュアルなテーマなので誘いやすいものです。
ゾンビテーマが好きな人には当然オススメな内容ですし、「少年少女の生存劇」というテーマが大好物な方(ネタバレになるのでシナリオには言及しませんが、ホラーと言うよりジュブナイルアクションな展開だと思う)、ストーリー仕立てのゲームを探している、RPGプレイヤーをボードゲームに引き込みたい、ゾンビが出てくるなら何でもいい、フィギュアがついているなら何でもいいという人にはもちろんオススメですが、この手の協力型ゲームを持っていない人にも「体験の再現性」という点でかなりオススメいたします。

ゾンビ15(ゾンビ’15)
プレイ人数:2-4人
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:15-60分
製作:Iello
デザイン:
価格:8,000円+税

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