西部モノは日本では人気がない……そう思ってた時期もありました。
しかし! 最近なぜか、ボチボチ調子がよろしい。
おまけに海外でもなぜか西部ネタが増えてきそうな気配です。
そんなわけで、今回紹介いたしますのは、ブルーノ・カタラとルドヴィック・モーブロンの黄金コンビによる西部を舞台にしたダイスゲーム、
ダイスタウンの決闘
です。
もちろん舞台はすでに出ているこれまたダイスゲームの『ダイスタウン』と同じとなります。
さて、プレイヤーは西部のならず者たちのリーダーです。
が、一味は全員投獄中となります。
この牢屋にぶち込まれている仲間を脱獄させつつ、脱獄させたキャラクターで他のプレイヤーの金を失わせます。
それぞれの一味は「ブレーン」「アグリー」「バッド」「レディ」「ボス」がいて、プレイヤーはこれらのカードを$50とともに受け取ります。
因みにお金は打ち抜きコマのポーカーチップで……
使わない枠部分まで印刷しているという、実にフランスらしい作り。
犯罪チームは4つで、それぞれかなめとなる「ブレーン」の能力が独自のものとなります。
脱獄にしやすさはブレーンが一番容易で、アグリー、バッド、レディ、ボスの順に難しくなります。
ロス・リベルタドーレス
軍に追われる身となった……特攻野郎Aチームみたいな感じ。
マーヴェッリックス
異端者とか、無宿者とかそんな意味の名を持つ連中。
レッド・ダムネイション
赤い破滅とか、そんな意味を持つ連中……名高い犯罪組織。
その後、ダイスをふって「開始時の脱獄の度合い」を決めます。
ダイスは5種類の「キャラクター」面が1つずつと、アクションの目が1つで、アクションの目が出たらふり直して、脱獄度合いを決めることになります。
脱獄の度合いは、数字で書かれていて、カードを回転させることで表示します。
鍵まで達したら脱獄完了で、裏返します。
プレイヤーの手番にすることはシンプルで
1)ダイスをふって、確定させる(ふり直しは2回まで)
2)出た目の解決
となっています。
ダイスの目の使い方は、
・ならず者のアクション
・大西部カードを引く
の2種類あります。
ならず者のアクションは、
[行動を起こすならず者]+[アクション]の目で起こすことになります。
アクション2つにアグリー(拳骨)とボス(2丁拳銃)です……
この場合は、アグリー×2か、ボス×2、アグリー×1とボス×1の3パターンあることになります。
ならず者のアクションは、脱獄前なら脱獄に1つ近づき、脱獄後にはそのアクションの数によって、同じ種類のならず者がまだ脱獄していないプレイヤーのお金を失わせます。
ただし、ブレインだけは他のプレイヤーを攻撃するわけでは無く、特別な効果(脱獄を助けたり、お金を稼いだり)を持っています。
この場合、アグリーを脱獄1段階させつつボスで6金捨てさせても、アグリーを2段階脱獄させても、ボスで12金捨てさせてもよい事になります。
大西部カードを引くアクションは、同じ目が3つ、もしくは4つ(引く枚数が異なる)、アクションが無くて同じ目は2個以下の場合に引けます。
大西部カード自体は、相手のカードを奪ったり、ダイスの目を変更したり、牢屋から抜けやすくなったりする効果を持つカードです。
これを繰り返して、お金が無くなった人は脱落して行くことになり、最後まで残ったプレイヤー、もしくはいずれかの一味が全員脱獄した時に一番所持金が多いプレイヤーが勝者となります。
アクションの目は1個しか無いのですが……手早く、誰を脱獄させるのか決断するのがポイント。
先に脱獄できたキャラクターがいれば、他のプレイヤーから金を失わせることができるし、他のプレイヤーがその種類のキャラクターを脱獄させても自分には攻撃が無効なので、他のプレイヤーの脱獄進行具合を見ておくことが重要。
強力なキャラクターほど脱獄は難しいけど、他のプレイヤーよりも早めに小粒なキャラクターを脱獄させて攻撃しまくるのもアリ。
また、脱獄した同じ種類のならずもの同志は牽制し合うので、大西部カードの効果でどう覆すのか、ブレインの能力をどう使っていくのかも重要な点です。
とは言え、ダイスゲームなんでそのあたりは確率論を超えたダイス運に翻弄されたりもするわけですが。
とにかくプレイ感覚は軽めでルールも簡単、プレイ時間も短めなので、ゲームとゲームの合間にでも、ちょっとプレイするのにもいい感じ。
何も考えずのバンバンサイコロふってもよいし、軽めのダイスゲームをお探しの方にオススメ致します。
ダイスタウンの決闘(Desperados of Dice Town)
プレイ人数:2-4人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:25分
製作:Matagot/Asmodee
デザイン:ブルーノ・カタラとルドヴィック・モーブロン
価格:3,600円+税