火よ思い出せない何故『イグニス』


エッセン新作紹介その2~。

イマイチ人気がないとはいえ、逆に言えばコアなファンががっちりいるのである程度は安心して扱えるアブストラクトゲームというジャンルですが、
応援する人がいればウチは取り扱うんだよ!

というわけで、今回紹介するのは
イグニス
です。
「火(イグニス)と水の精霊の勢力争い」というテーマで陣取りするゲームです。


この収納状態でのオーラ!!


盤面は6×6マスで、プラスチック製。

石は4種類ありますが、どれも裏面は緑の『地』
他に白い『風』、赤い『火』、青い『水』があります。


石の総数は37個で、『火』と『水』は8個ずつで最初にすべて盤面に置かれます。

残りの21個は12個の『風』と9個の『地』(裏も表も緑ということですな)。


これらが盤面に『侵入』させる石になります。

このコンポーネントはかなり魅力的。
重さとか、スライドさせる感覚とか、こういった触れないとわからない快感は伝わりにくいなー。

ルールはシンプルですよ……

1)盤端から石を侵入させる
 押された結果、石が盤上から押し出されることになる場合がありますが……

2)『風』で押し出せるのは『火』と『水』
3)『地』で押し出せるのは『火』と『水』と『風』

という制限が付きます。
つまり『地』が端になったら、どうやってもそこは押し出されません。
しかも押し出された石は裏返って『地』の石になります。


これではいつか押し出せなくなるのではないか、と思われるかもしれませんが……


端の列が同じ色になるとその列がすべて除去されます(消えた部分は盤もなくなったとして扱うので、だんだん領域は狭まります)。
しかも連鎖する。

ゲームは『火』か『水』のいずれかの最期の石が盤上から取り除かれたときに終了し、残っている側が勝者となります。
稀に両方消えたりしますが……

如何に消されない石を確保しつつ、相手の石を消すか、消せる盤面を作るのか、という結構一手一手の選択が悩ましい、微妙なアドバンテージを奪い合うゲーム。

派手さは無いのですが、その場その場で逆転するゲームではおそらくなく、微妙なアドバンテージを重ねての攻防戦になると思われます。
しかも数手前のミスが判ったり、相手の行動を制限する妙手を打てた時が気持ち良かったりするのがオススメなところ。

プレイ時間も短いのに、悩みどころもあるゲームですのでアブストラクト好きな人は是非入手をお勧めしたします。

イグニス(Ignis)
プレイ人数:2人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約20分
製作:Huch! & Friends
デザイン:ドミニク・ブレトン
価格:3,800円+税