怨霊、ものの怪、困った時は……『ゴォ~スト!』


先日のイエローサブマリン秋葉原店のイベント参加ありがとうございました!

映画CUBE風味の迷路脱出番組体験ゲーム、ルーム25の先行プレイは非常に好評で、ギリギリでルールを仕上げた甲斐もありました(※ちょっとルールを間違えてた点と、忘れていたルールがあった……難易度上がってた)。
日本向けの出荷はアメリカ分から割り当てられるのですが、いきなり初回でショートなので欧州分を回してもらうことになりました……ので本当なら今週末には出荷できたのですが、残りが入るまでちょっと入荷が遅くなります。

フランスのゲームの傾向として、プレイ時間が短く、会話をする余地があるゲームが多いんですかね?
途中脱落者が出る場合があるのですが、プレイ時間も短いから見ていても楽しめるし、「もう一回!」となるのも多いようです。


と、いうわけで。

今回紹介いたしますのは、同じくデモプレイを何度かしました
ゴォ~スト!
です。

デザインはあのリチャード・ガーフィールド、アダムスファミリー風のカワイイイラスト、ページワン系の単純なルールとなっておりますが……見た目に騙されてはいけないゲームとなっています。


ゲームの基本は、ページワン系で、手札と自分の山札(屋敷)のカード(ゴースト)をすべてなくして、最後まで追い出せなかったプレイヤーが負けとなる、勝ち抜けゲームです。

ではカードはどう出すかと言うと、『場(墓地)に出ているカード以上の値の、同じ値のカードを1枚以上出す』のが基本。
ペアに対してペアを出す必要があったりはせず、あくまで一番上の数字だけを見ます。

そして1枚で出すと何もありませんが……
2枚(ダブル)3枚(トリプル)は、『もう1ターンプレイしなければならない』という効果があります。
4枚以上(カルテット)だと、『もう1ターンプレイしなければならない』に加えて、『墓地にあるカードをすべてゲームから取り除く』効果がある上に、数字の大きさにかかわらず、どんなカードの上にでも出せる最強の役となっています。

以上が出す条件。
ここまで聞いても、初めてやる人はそこに隠れているワナにピンとこない。

……続けましょう。
ゲームは前半と後半に分かれており、共通の山札(納骨堂)がなくなるまでが前半(宵闇)で、なくなった後が後半(未明)です。

前半は、
1)カードを手札から出す。
2)出せない / 出したくないのであれば、墓地のカードをすべて手札に加える
3)納骨堂のカードを1枚めくって手札から出す代わりに「チャレンジ」する。
のいずれかをやった後で、
4)手札が4枚未満であれば、4枚になるまで納骨堂から補充します。

後半は、
1)カードを手札から出す。
2)出せない / 出したくないのであれば、墓地のカードをすべて手札に加える
までは同じですが、
3)手札がない場合、屋敷のカードを1枚めくって「チャレンジ」する。
となり、初めて屋敷のカードが世間に出てくることになります。
なお、後半は手札が無くても補充はありません!

ルールは基本これだけで、そのほかUNOでおなじみのスキップとか、どんなカードの上にでも出せるカード、赤いこのカードの上には赤のカード(で値以上)かカルテットしか出せない手番逆回り等々の特殊カードがあります。

しかし、ゴォ~スト!は「もう1ターン」のルールのおかげで、UNOなどの慣れ親しんだページワン系のゲームとは全く違うゲームとなっております。

何しろ、ダブル以上のカードを出せば、もう1ターン得て、残りの手札は処理可能なのです。
<例>

ここから納骨堂のチャレンジまで行けます!


もう1ターン。


もう1ターン。


カルテットでチャレンジに失敗しないように、<14>を処理してもう1ターン


もう1ターン。


手札がなくなったので、屋敷のゴーストのチャレンジ。
<14>だったので<5>の上に出せる。
そして次の人のターン。

そのため、前半では無理に手札を使うのではなく、自分の都合の良い手札をそろえ、そのあいだ世間ではどのカードが何枚出回っていて、誰の手札には何があるのかを把握しつつ、屋敷のカードは何が寝ているのか推測して、カードを押しつけあいつつカウンティングや推測ができるプレイヤーはかなり強い、『ガチなテクニック+屋敷のオープンの運ゲー感』がページワン系のゲームを頭に浮かべていた人にとってはコレジャナイ!感あふれる、かなりおかしなゲームになっています。
さいしょピンと来ないでプレイすると、絶対騙されますし、コツをつかんだら連続で『オレのターン!』ができて爽快なゲームです。
(初回はおそらく、ゲームの本質がつかめないのでプレイはグダグダになると思います)。

子供も遊べるのですが、大人がガチにやっても消耗できるくらいのゲームでもあります。
ルールが簡単で子供でも遊べるけど、駆け引きが濃いゲームをお探しの方にはオススメです。
リチャード・ガーフィールドのファンにももちろんオススメいたしております。

ゴォ~スト!【日本語版】
プレイ人数:2-6人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約15分~
製作:Iello
デザイン:リチャード・ガーフィールド
価格:2,200円+税

なお当社出荷は今月27日ですので、今月末日から来月頭には手に入ると思いますのでご期待を。