秋葉原のロール&ロールステーションさんでの体験会を明日に控えて……
本日紹介いたしますのは、
期待の重量級修道院経済ゲーム、
祈り、働け
です。
ゲームのタイトル中に句読点が入ったゲームって、コレだけですかね、ひょっとして。
さて。
「アグリコラ」に始まって、「洛陽の門にて」、「ル・アーブル」に続くウヴェ・ローゼンベルクの大作4作目。
中世修道院を中心とした都市の発展がテーマです。
プレイヤーはまず、この小さなボードから自分の修道院を発展させます。
コレを建物に「置いて」「働かせる」(つまり「ワーカープレイスメント」)ことで建物の能力を起動します。
「アグリコラ」では毎回規程の数の資源コマが、働く場所に置かれていき、そこで収穫アクションをすると溜まったのを総取りできるという感じで、誰もそのアクションを行わなければどんどん溜まっていくのですが……
これが結構面倒くさい。
自分の手番に1つ進めます。
それぞれのトークンのあるところの個数が溜まっている数です。
結構イノベーション。
プレイ人数によって、発生する資源数とか、色々変わるものもコレ一発で表示しています。
※なお、リングをはめるハトメ部分ですが、結構しぶいので、奥まではめると抜くのが大変です。
メス側の穴をドリルでゆるくするか、オス側を少し削っておいたほうがいいかも。
少なくとも力任せに全部挿すのはダメ! ゼッタイ! ←やらかした。
予備と併せて2個入ってるはずなので、壊しちゃったりしても安心だけど念のため。
ゲームは最終的に建物や購入した宝物の合計点数が一番高いプレイヤーが勝者となります。
得点は……
・アイテム:アイテムの盾のマークが、アイテムの得点です
・建物・村:建物の盾のマークが建物の点数です。
建物はこんな感じで、盾のマークが点数。
・村:村は隣接する建物や村の家マークの数字の合計数の点数にもなります(後述)。
ただし、自分の最初の土地は先ほどの2×5マスの土地だけで、森と泥炭地にはは建物を建てることはできません。
森と泥炭地は、木材やピート(寒冷地で枯れた草が半ば炭化して積もったもので、腐敗が進むと泥炭になり、さらに年月が経ると石炭になります)が取れますが、取ってしまったらただの空き地になりますので、出来れば上記の収穫リングで溜まったところを狙いたい。ただ、空き地になったらそこに建物を建てることができます。
土地は買って広げることも出来ます。
左には海ボード、右には山ボードを、上と下には地帯ボード(裏と表で内容が違う/森と泥炭地の多さが違います)をつなげることが出来ます。
建物によっては特定の地形にしか建てられませんので、いつかは買わなければならないことに。でも、後になれば値段は上がっていきます。
村の得点は大量得点の要です。
赤い家のマークは居住価値で、村だけは隣接するカードの居住価値の合計も加わります。
「大きな村」がこんな場合は2点+16点となります。
他には建物のアクションの結果で手に入れるもの……
例えば「奇跡」
「焼き物」、「コイン5個」、「装飾品」、「ワイン」などが点数となります。
土地への建物や村の配置と、効率よく資源を変換して点数となる資源に変換していくことが求められるわけです。
さて、自分の手番ですが……
1)牧師コマが手元になければゲームボード上から全て回収します。
建物の起動は、牧師コマを置いたときに起動されるものなので、回収されるまではその建物は使用できないわけです。
ご利用は計画的に……
2)収穫リングを1進めます。
自分の手番では最低個数の獲得は出来る。
3)ここで村を置くラウンドになっていたら、流れを中断して全プレイヤーは村の建設が出来ます。
村の建設コストは「食料」と「燃料」です。
村を置くラウンドが来ると、新しい村カードが増え、購入できる建物の種類も増えます。
このとき土地を買うことも出来ますので、空き地がなくても安心です。
村の建設が終わったり、そもそも無かった場合は3つのアクションからどれかを進行プレイヤーから時計回り順に行います。
a)牧師コマを置いて建物を起動
自分の建物ならタダ、他のプレイヤーの建物なら使用料を支払って建物の能力を起動します。
建物は色々な効果があって、単に資源を得るもの、変換するもの、収穫するものなど様々なものがあり、その効果によっては相乗効果のあるものもあります。
ワイン工房の流れ。ブドウを大量確保してワインに変換するのです!
コレを上手くやって拡大再生産していくのがゲームのキモなわけです。
b)ピート/木材を切り出す
上に似ていますが、違いは牧師駒を使わないところと、土地ボードの上の森/泥炭地カードは取り除かれるということ。
c)建物を建てる
建物を建てなければその能力は使えませんし、そもそも他の人が建てた建物はお金を払わないと使えないので、出来れば自分の戦略にあわせて建てたいところ。
必要なものは「木材」、「わら」、「レンガ」、「石材」、「お金」と様々。
重要な点として、牧師のうち修道院長がまだ建物に置かれていないのであれば、今建てた建物に置いて能力を起動できます。
最後にもう1回、進行プレイヤーがアクションをして、進行プレイヤーが左隣に移ります。
流れ的にはざっくりこんな感じ。
建物を建てるときには、教会関連の建物は教会関連の建物の隣にしか建てることができなかったり、建てる土地を選んだり、居住価値が下がってしまう建物があったりと配置だけでも得点が上下するので悩ましいところ。
特に村は起動できる能力を持ちませんが、大量得点になるので配置は慎重に。
得点を得られる資源にしても、数を得るには計画的に建物を起動していかなくてはダメでしょう。
建物の購入・建築で複数のルートがあり、資源コマの獲得タイミングでこれまた悩む要素がありと、色々な得点手段がある中で、効率的なルートを探すような感じのゲームです。
ルールはぱっと見わかりにくいのですが、一度理解するとするっと入っていける、ついつい時間がたつのも忘れるくらい考えどころも多いゲームとなっています。そのくせプレイヤーの作業はアグリコラなどに比べて減っているので、プレイはしやすい感じ。
建物のコンボも色々発見されていくと思いますので、作戦研究好きにもたまらない感じ。
2人用のルールと短縮ルールがオプションでありますので、基本ルールを覚えてから覚えるとよいと思われます。
また、カードの内容がフランスとアイルランドで違っているので、お得な感じ。
フランスはワイン、アイルランドはウィスキーが作れます。
じっくりと腰を落ち着けて出来るゲームや自分の土地を発展させるゲームが好きな方、色々な選択肢を研究するのが好きな方、生産物が増えるだけで幸せな方、普段から祈ったり働いたりするのが好きな方にオススメです。
祈り、働け【日本語版】
デザイン:ウヴェ・ローゼンベルク
プレイ人数:1-4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:120-180分
制作:Lookout games
販売:ホビージャパン
価格:5,600円+税