さて、本日最後にご紹介いたしますのは、人気のファンタジー陣取りゲーム、スモールワールドの独立エキスパンション、
スモールワールド・アンダーグラウンドです。
種族を選んで世界を征服し、成長限界を見極めて新しい種族に乗り換えていく必要がある陣取りゲームの間違いない傑作ゲームの続編となります。
独立エクスパンションと言うのは単独でも遊べるし、全作とも混ぜて遊べる追加セット。
今回は海に囲まれた狭い地上から、河で分割された地底世界が舞台です。
当然、地底も狭い世界なので、お互いの生存をかけて押しのけあうことになるのです!
スモールワールドとの変更点は、見た目で大きいところではマップに流れる河。
河は特殊能力が無いと「占領」できませんが、「征服」することはできるので渡ることはできます。
他にも進入禁止の地域に分断されていたり、火山があったりと地上とは一癖違った地形。
そして衰退種族がいない代わりに、地底世界にはモンスターがいます。
モンスターを倒すとその地域は伝説の地となり、聖なるアイテムが手に入ります。
※モンスターの例
地獄の愛玩犬……ゼラチナスキューブ……(D&Dネタが結構好きなのね)
デイジーのたすきのかけられたミノタウロス……デイジーは指輪の映画のファラミアの役者のことらしいが、なぜ牛なのかはまったく不明(指輪ネタは他にも「燃える目」とかで使っています)。
例えばアイテムは、「空飛ぶ絨毯」ならぬ「空飛ぶドアマット」や、どこかで見たような「あのひとつしかない指輪」(フランス語版は単に「Rune Ring」ですが、英語版は「Froggy’s Ring」で、あの映画のフロドとフランス人への蔑称「蛙喰い」をかけています)、「殺人兎の剣」(モンティ・パイソンネタ)等などこれまたネタの宝庫。
伝説の地の方はといえば、「墓荒らしの墓場」にいるのは世界で一番有名な「トゥームレイダー(墓荒らし)の亡霊」だったり、「故郷の城塞(Keep on the Motherland)」はB2といえばわかる人にはわかる伝説のD&D赤箱シナリオ「国境の城塞(The Keep on the Borderlands)」ネタ。
……と、フランス人のしょーもないダジャレやネタも満載です。
カルト教団員(”大いなる古のもの”の信者でクトゥルh……”大いなる古のもの”が征服を手伝ってくれる!イア!)、ドラウ、フレイム(新地形・火山に対応)、ノーム、アイアンドワーフ、クラーケン、リッチ、リザードマン、マッドマン(フランス語版では「ゴーレム」……なぜ?)、マミー、オーガ、シャドウマイム(フランス語版では「ミミック」……は、宝箱に擬態したアレと間違うからか)、シュルーム、スパイダリン、ウィル・オ・ウィスプの15種族。
これまた一癖も二癖もある種族揃い。
パワーは「冒険家の」、「漁をする」、「寄り集まる」、「臆病な」、「不死身の」、「魔法の」、「殉教者の」、「採掘する」、「泥の」、「神秘の」、「喧嘩する」、「転生する」、「王家の」、「装備を固める」、「山の」、「盗む」、「墓場の」、「血を吸う」、「儚い」、「復讐を誓う」、「英知ある」と、新しい地底世界に合わせて基本的なものからまったく新機軸のものまでの21種。
地上のマップに地底種族を混ぜるもよし、地底世界に地上の種族を登場させるもよし、そのほかの追加セットをそれぞれ混ぜるもよし。
単独でも楽しいのですが、元のスモールワールドと合わせるとなおさら楽しいセットとなっております。
スモールワールド・アンダーグラウンド(SMALL WORLD UNDERGROUND)
プレイ人数:2~5人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約30-90分
ゲームデザイン:フィリップ・キーヤーツ
ゲーム製作:Days of Wonder
価格:7,000円+税