「ジンジャーブレッド・ハウス」とはグリム童話でおなじみの、『ヘンゼルとグレーテル』に出てくる「お菓子の家」のこと。ドイツ語だとヘクセンハウス(Hexenhaus)で魔女の家の意味となりますが……
ジンジャーブレッド・ハウス
では、プレイヤーは魔女となり、おとぎ話のキャラクターを自分の家で誘い込むというのが目的となる、『クマ牧場』や『考古学カードゲーム』でおなじみのフィル・ウォーカー=ハーディングのタイル配置ゲームです。
さて。
ゲームではプレイヤーは魔女となり、3×3マスの自分の家に建材となるダブルサイズのお菓子のタイルを置いていき、ジンジャーブレッドトークンをもらって、そのジンジャーブレッドトークンでおとぎ話キャラクターを誘い込み点数にします。
また達成目標でボーナスがもらえるボーナスカードもあります。
ゲームの目的は、手元にあるダブルタイルを使い切ったとき、捕まえたおとぎ話キャラの点数の合計が多いプレイヤーとなること。
おろかなおとぎ話キャラクターたちよ……
とりあえずここに並んでいるのは森をうろついてるキャラ。
キャラごとにチョロイキャラもいれば、条件が難しいキャラもいる。
こいつらを自分の家に誘い込んで捕まえるためにジンジャーブレッドを集めるのですが、そのためには自分の3枚オープンになってるタイルから1枚を配置して……
隠れたマークの効果を得ます。
タイルの段差があるなら「階段」がないとダメ。
また、ダブルタイルを置くときはタイル1枚の上に置くことはできないという縛りがあります。
ジンジャーブレッドのマークは、その種類のジンジャーブレッドをもらう効果なのですが、上限は合計10枚となるので注意。
階段マークは階段をもらえる。
階段を適度にもらっておかないと段差がどうにもできず、建設で積むときに詰む。
マークがない場合は、タイルを置く代わりに捨て札にして2枚もらえる。
交換マークは自分の手に入れたジンジャーブレッドを別な種類に替える。
10枚しかジンジャーブレッドは持っていられないので、タイミングによってはすごく有効。
檻は並んでいるおとぎ話キャラを1枚予約するか、3枚引いて1枚を予約するか。
黄色いジンジャーブレッドをためる(とれる)予定なので……
捕まえておこう。
上の説明で「効率よくタイルを置いていく……落ちモノパズル的だな」と思った人もいるのではないかと思うのですが、このゲームはソロのパズルゲームではなく対戦型のパズルなので、他の人の手元にあるジンジャーブレッドをよくよく見ておくべきです……誰かが有利なキャラを獲得しそうなら予約してしまうとか、自分が狙っているキャラがとられそうなら先に予約しておくとかするのです!
このように、タイルを置いて効果を発動させたら、ジンジャーブレッドを支払って1人捕まえます(予約しているキャラでももちろんOK)。
赤ずきんちゃんをかどわかす。
捕まえるまでが大変だ。
こんな感じで、「建築して捕まえる」を繰り返していく競争ゲームな感じ。
他の人との絡みは少ないのですが、点数競争となるので、他の人より効率よくキャラを捕まえていくのはとても重要。
さらに、ダブルタイル同じマークを覆った場合は、効果を2つではなく1つ追加して3回実行できたり、キャラを捕らえるとワイルドタイルが置けたり(さらにおとぎ話キャラを捕まえることができるかも)、フロアが完成するとボーナスカードを獲得できたりする連鎖・コンボ的なルールもあるので、他のプレイヤーの動向を見定めながら効率よく自分の家を建てて行くのは大事。
点数を先に奪われるようなことはあっても直接的な攻撃はありませんが、かといって戦略性がないかというと短期的な目標であるジンジャーブレッドの獲得と、長期的目的であるボーナスカードとキャラクターの選択という流れもあります。
1フロアを埋めるともらえるボーナス……人間キャラでボーナスが出るカードを押さえた!
こっちは不機嫌なキャラクター。
上記のように、どうやって効率よくジンジャーブレッドを集めて、ボーナスを獲得して勝つか……なんてことはさておき、知った童話のキャラを集めていくだけでちょっとうれしいので、子供から大人まで楽しめる内容となっています。
赤ずきんちゃんセット。
王子様をめぐるセット。
プレイ人数が多いとおとぎ話キャラの列が入れ替わるし、見るべき敵プレイヤーが多いのでプレイはライト寄りになりますが、2人だと相手の持ってるジンジャーブレッドの数や、取れそうなキャラクター、相手の作ってるおかしの家が生み出すジンジャーブレッドは何かにまで目が届くようになってちょっとガチ目のゲームになります。
比較的短時間で初心者から中級者まで、手軽に短時間で遊べるゲームとしてオススメいたします。
ジンジャー・ブレッドハウス
プレイ人数:2-4人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:30-45分
製作:Lookout Games
デザイン:フィル・ウォーカーハーディング
価格:5,000円+税
隔週ボードゲーム通信でも遊んだので、どんな感じのゲームか知りたい方はこちらもどうぞ!