今回紹介いたしますのは、最近ノリにのってるブルーノ・カタラと新進のフローリアン・シリアイックスによる、夢の工房をテーマにした
イマジナリウム
です。
まずはPVを……
こんな感じ。
……プレイヤーは、夢の工房の雑用係候補として、ベルトコンベヤに流れてくるガラクタを確保し、修理し、稼働させ、資源を生産し、いらないものは分解して資源にし、目的を達成することでいち早く20点を確保し、ほかの人より点数が多いと思ったなら勝利宣言をして勝敗を決するのです!
「思ったら」……なので、公開情報ではないのだ。そのために衝立がある。
下の段はベルトコンベヤ。左は順番待ちの列が作られる階段。
どんどん壊れた機械が流れてくる。
この順番と機械の獲得が大事なのだ。
「歯」のある場所はスクラップ(捨て札)置き場……これで嚙み砕く。
中央には資源の格納されるリザーブが。
この箱がかなり便利……ここには4つの資源がしまってあります。
黒いのはお金として使われる黒炭素(チャコリウム)
あとは、木材、銅、クリスタル。
材質の選択もいい感じ!
右上はアドバイザーが控えているミーティングルーム……
ルールをいろいろ捻じ曲げてくれる有能なコンサルの方々。
左奥の部屋はどうすれば点数になるのかを提示してくれる(おそらく)設計部署のお部屋。
目的は14種類あって、組み合わせは毎回変わるのだ。
ゲームボードのアートワークからしてワクワクしない?
ゲームの流れはゲームボード左の階段の先頭から順番に、ほしい機械のところに行きます。
機械を獲得するのには黒炭素で支払いしなければなりません。
コストは、個別の数値+場所ごとの価格。
ベルトコンベヤの端っこはお安くなっています(が、買われないとスクラップになる)
※注:ここを買った場合は、次にあるカードがスクラップ対象……一番右のカードが捨てられるので、次に買えるとは限らないのだ。
そこよりさらに安いのは、支払うのではなく、黒炭素をもらう場所。
この配置がかなり重要で、ベルトコンベヤの左側に近い人からこのラウンドの手番を得ますし、次のラウンドの順番もこの順番……お支払いがいい人が優先されるシステムなのだ。
……ここでお気づきかと思うのですが、欲しい機械と価格と行動順番の何を優先すべきなのか……が「悩み所その1」となります。
自分の手番になったら重要なのはこの作業場。
上には3人までのアドバイザーの席が用意され、下には4スロットの稼働している機械置場があります。
中央の針が2本あるダイヤルは、アクション指示器。
また、各ボードごとに最初の順番と持っている機械と資源が決まっています。
まず、手番になったら自分の作業場の機械を使用します。
生産機械は資源を生み出し……
変換機械は資源を別な資源に変換します。
機械での資源の製造は、アクションを使ったりすることなく自動的に生産してくれるので(変換機械は選ぶ必要はあるけれど)、資源が作れなくてやきもきすることはないので精神衛生的によろしい。
次に、生産で資源がたまってから、先ほどベルトコンベヤに取りに行った機械を獲得します。
次のベルトコンベヤの選択でも1番手にもなれる。
なお、獲得した機械はまだ壊れているので、作業場には配置しません。
お次は作業場のダイヤルでアクションの指示を出します。
左側のアクションは上から「整理」「分解」「取引」、右のアクションは上から「雇用」「抽出」「修理」となります。
「整理」……はこのゲームのキモとなる部分で、4つしかない機械を置くスロットをやりくりするべく、機械を合成したり、分離できます。
なお、合成できるかどうかは機械ごとに書かれており、合成すると性能がググっとあがります。
もしくは諸般の事情で分離。
他の機械と組み合わせたり、後で説明する分解のためなどなど。
しかし、ベルトコンベヤから獲得した機械は、正確にはまだガラクタ……なので
「修理」……で修理して機械のスロットに置く必要があります。
コストは左の数字。
なお、スロットが空いていないと修理できません。
もう一つ重要な点は、修理した瞬間、1度だけ機械は稼働するということ。
なお、攻撃機械は修理して配置したときに(のみ)他のプレイヤーから資源を奪ったりする機械で、防御機械は攻撃機械の効果を置いておくだけで打ち消すもの。
なお、それでも機械が収まらないなら……
「分解」……でいらない機械(およびガラクタ)を破棄して資源や点数にすることもできますのでうまくリサイクルしよう。
「取引」……は黒炭素と資源を売買したり、勝利ポイントを購入できるもの。ただし、1度にできるのは3回だけ。
変換レートはこんな感じ。ゲーム後半は黒炭素→点数の変換を積極的に狙いたい。
「雇用」……は手づまりな工場経営者にいろいろアドバイスしてくれるアドバイザーを雇うことができます。
作業場の機械スペースを増やしてくれたり、「分解/修理」を選んだ時1回じゃなくて2回出来たり、ルールを変えてくれるのだ。
……ここで選択するアクションは針が固定されているのを見てお分かりの通り、隣接するアクションの組み合わせしか選べない上に、前のラウンドでの組み合わせと同じものは選べず、ここが「悩み所その2」となっております。
こうやって機械やら資源やらをやりくりして目指すのは、各種プロジェクト。
会社なんで、業績評価はプロジェクトを達成しないともらえんのだ……達成しているものがあれば、マーカーを置いて勝利点獲得!
ただし、1番目に置いた人以外は1点減りますのでご注意を。
他ににもいろいろあるぞ。
点数はこうやって獲得するほかにも、先にも説明した「取引」や「分解」アクションで買うこともできますし、機械の中には勝利点を生み出すゆめのようなきかいもあります。
(が、資源は生み出せないしいらなくなっても分解できないのが難しい……)
あとは、ゲーム終了時に、各資源と黒炭素ごとに、一番多い人は2点もらえますので、資源などをため込んでおくことも重要。
この、どの得点源で何点獲得するか……が悩み所その3となります。
こうやってなんとか夢の工場を稼働させ、20点以上ため込んでいればゲーム終了宣言をラウンドの終了時に行います。
この状況で20点以上になっていたらスクリーンをとっぱらい、各資源・黒炭素でのボーナスの判定をしたらそれも追加で加えて一番手数が多ければ、夢の工場の栄えある第一雑用係に。
※ルール1か所見落としていましたので訂正……20点以上獲得していれば宣言となります。
こんな感じで、手番ごとにすることはシンプルだし、比較的サクサク進行するのですが、プレイ順と支払いと獲得機械(のガラクタ)が絡んだシステムと、アクションの選択が悩ましく、また得点の獲得競争も、ほかのプレイヤーの意図を読み、裏をかく駆け引きが必要で、非常にプレイしやすい中/重量級のドラフトとリソース管理と拡大再生産と得点競争のゲームとして、かなりオススメいたします。
イマジナリウム
プレイ人数:2-5人
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:90分
製作:Studio Bombix
デザイン:ブルーノ・カタラ、フローリアン・シリアイックス
価格:7,000円+税
スポンジシールに関してはおそらく、作業場ボードの裏に貼ると思われます……特に予告なくついていますので、ゲーム自体には関係ないパーツです。
ご自由にお使いください。