最近の流れとして、ゲームは軽くてプレイ時間も短く小さなものと、重くてプレイ時間は長めで大きなものに二分してきているのですが、やはりその中間層的なものはあったほうが良いわけなので、先に紹介いたしました『八十日間世界一周』くらいの難易度と価格と重さのモノは積極的に狙って紹介しているのですが、今回紹介いたします
ダイスフォージ
もわりと軽めでプレイ時間は短め、中級者向けな感じのゲームです。
プレイヤーは神々の庭で戦う代理戦士(Champion)となって、半神となるべく戦う……という最近はやりのシチュエーション。
さて。
デザインは『十二季節の魔法使い』のレジ・ボネセ……あちらはリソースダイスドラフト+カードドラフトで好評を博しておりました。
それではこちらはどんなゲームなのかと言うと、リソースダイス構築 + 点数カード/能力カードドラフト(ロチュ)と言った趣で……ドミニオンっぽいといえばドミニオンっぽいと考えていただけるとよいのかも。
ゲームの目的は、既定ラウンド終了後に、勝利点をもっとも獲得していること。
今回のキモは何と言ってもカスタマイズできるダイス!
最初に光と闇のダイスの2個を受け取るのですが、これをどんどんカスタマイズすることになります。
ゲームのパラメーターは、金(ダイスフェイスを購入する)、太陽と月の破片(カードを購入する)、勝利点の4つあるのですが;
光:1金×5面、1太陽×1面
闇:1金×4面、1月×1面、2点×1面
となっていて、リソースを生み出せるのはこのダイスのみとなっています。
手番になったら全員ダイス2個をふってリソースを獲得し、手番プレイヤーのみが獲得したカードの起動能力を使用して、そのあとでダイスフェイスの購入(神殿)か、カードの購入(冒険)をします。
カードはたんに点数になったり、起動するとダイスを1個ふれたり、リソースを生み出せたり、特殊なダイスフェイスを獲得できたりといろいろな効果がありますが、何と言っても点数源として優秀です。枚数はプレイ人数分しかないので、重要なものは早めに押さえてしまいましょう。
左から、能力は無いけど点数が高いヒドラ、起動型能力の鹿、購入時即時効果でダイスのフェイスを鍛造できる鏡。
カードは光と闇のセットがあって能力は対になっています。
月のリソースで買う方は、自分以外の全員がダイス2個をふって、そのうち2面の効果をもらう。
太陽のリソースで買う方は、自分以外の全員がダイス2個をふって、それぞれその目のリソースを失う。
また加えて入れ替え用の上級者カードもあるので入れ替えるといろいろ勝ち筋が増えたり変わったりする感じ……上級カードになると、カード単体の点数は少ないかわりに能力が付加されたり、さらに強烈になる。
ダイスフェイスは発生リソースが増えていく感じではあるのですが、よくよく考えて入れ替えないと、使いにくいダイスになるかもしれません。
なんにせよ最初はリソース強化=金が重要ですが、中盤くらいから金はあまりはじめ、高得点カードのために太陽と月のリソースが重要になり、リソースの使い道が無い状態なら点数のフェイスが重要になる感じ。
かなりお得な6金フェイス。4金で買える!
けど、後半はフェイスを買う機会が減るのでお金が余る……そんなものより太陽(赤)か月(青)リソースが欲しい!
……のであれば、こんな目もある。2金+1月、1VP+1太陽。
解決案その2:金を獲得する時に、お金トラックのかわりに鍛冶トラックを動かしていって点数をもらう。
他にも、手番順や最初の出目でいくつか選択肢が出てくる感じ。
因みに、冒険(カードの購入)はワーカープレイスメント要素があります。
ポーンを……
冒険の地まで動かす。
すでに置かれている冒険にポーンを押しのけて動かせるけど、先にいる人は詫びダイス2個をふることができる(そして即座にその目のリソースをもらう)のだ。
同じカードを何枚買ってもいいので、欲しいカード・渡したくないカードは積極的に枯らしていこう!
ゲーム自体は見通しがしやすく、それほど難解なカードも無いのでプレイもしやすいし、運の要素があるけれど、そこは自分でコントロールできるということで何かと運の悪いアナタでも大丈夫※。何より勝ち筋がいくつかあって臨機応変にそのルートを目指すゲームで、ルール的に軽いので「もう一回やってみるか」となりやすいかと思います。
「ダイスをカスタマイズする」というアイディアを実現させた豪華なコンポーネントに目が行きがちですが、プレイがしやすくてルールがシンプルなカード能力駆使・ダイスゲームして、中量級ゲームをお探しの方に強くオススメいたします。
ダイスフォージ
プレイ人数:2-4人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:45分
製作libellud
デザイン:レジ・ボネセ
価格:5,600円+税
※個人の感想です