本日紹介いたしますのはi-Pad版もver.1.0になったスモールワールドの最新拡張セット、
物語と伝説【日本語版】です。
スモールワールドはパワーと種族のさまざま組み合わせにより、毎回展開が変わる傑作ファンタジー陣取りゲーム。
マップの広さなどのバランスが絶妙で、勢いがいつかはなくなる自分の種族をどのタイミングで衰退させて次の種族に乗り換えるかが鍵。
やりこんでくると、種族とパワーバッジの組み合わせにある程度相場ができてくると思うのですが…今回の追加セットではシンプルな方法でさらにその相場を混乱の渦に叩き込みます。
そう、ランダムイベントの導入です。
善きにつけ悪しきにつけ、スモールワールドに巻き起こる大小ざまざまな事件、天変地異、改革が押し寄せるのです!!
イベントはテーマ別に分かれていて、『コイサンマン』、『世紀の一戦』、『奇跡売ります』、『ブラッディ・ウェル・ライト』、『変化の気配』、『危難の女神、エイレネ』と、全部で6種類あります。
ちなみにこれらのテーマはDays of Wonderいわく、
「映画や音楽が元ネタなので、日本でのタイトルにあわせて訳してね!」という無茶なものでして…。
『コイサンマン』は、散々悩んだ挙句に諸般の事情で『ミラクルワールド・○ッ○ュマン』とするのをあきらめました。ベッカンコ。
ちなみに英語タイトルの“God Must be Crazy”の通り、「何してくれるんだ!」という内容になっています。
他にも『ブラッディ・ウェル・ライト』は洋楽ネタなのでカタカナ訳。
内容は戦争ネタのイベントがたくさん。
テーマだけじゃなくって、カードのタイトルも映画ネタ、事件ネタ、音楽ネタが入り乱れており、おそらくフランス語ではダジャレだったり「上手い事言った!」みたいな感じなんだろうな・・・というもの。
「ガンダルフを大統領に」→「クトゥルフを大統領に」→「グルトゥフを大統領に」という、一般人置いてけぼりの、ふるーいTRPGゲーマー定番ネタもあります(翻訳者は元ネタを知らなかったので「グルトゥフってだれよ?!」と頭を抱えていましたが。洋楽ネタはすぐわかったのに・・・)。
イラストにもくだらない(笑)小ネタがいろいろあるので、いろいろしらべてみよう!
とまぁ、これらのイベントカードが各テーマに9種類あります。これをターン数-1枚をランダムに使います。5人プレイの場合8ターンなので、その中から7枚がランダムに使われるというわけです。
当然出てこないイベントもあるし、順番も変わるので一筋縄ではいきません。
また、イベントはその強烈さで民話レベルから物語りレベル、伝説レベルとエスカレートします。当然、伝説レベルはしゃれにならない事態なわけです。
これらをテーマごとに使用してもよいですし、この影響度のレベルで使用する手もありますし、自分達で使用するイベント選んでもよいでしょう。
ルール的にはオークションを行うイベントが(種類は少ないのですが)導入された点が新しい点で、勝利ポイントでそのイベントカードの権利を秘密入札で競るものです。
他にはそのターンだけある地形を攻めれない、そのターンだけある地形の点数が上がるなどのボーナスものや、強制的に衰退禁止や、点数を強制的に公開などの、もう少しひねくれたものまで色々あります。
しかもいやらしいのは次のターンのイベントがわかっているところ。
これらイベントのおかげで、ただでさえ次のターンに何が重要になるか、何がだめになるか、いっそ今の種族を捨てようか、などなど見定めなければならず、結果通常のゲームでのセオリーが通じなくなる場合があるのです。
…ま、そんなに考え込まなくても、無茶なイベントが公開されるたびに一喜一憂するというのも楽しいものですがね!
「物語と伝説」は今週末ごろよりお店に並び始めます。
スモールワールドはまだまだ追加セットが出る予定があるのでご期待ください!
スモールワールド・物語と伝説【日本語版】
プレイ人数:2~5人
対象年齢:8歳以上
プレイ時間:約40~80分
ゲームデザイン:フィリップ・キーヤーツ、ロラン・ヴェリエ
日本語版製作・販売:ホビージャパン
価格:2,000円+税