先日ご案内を配送しました『パンデミック:完全治療(ザ・キュア)』や『ロール・フォー・ザ・ギャラクシー』の例をあげるまでもなく、ヒットしたゲームのダイスゲーム化という流れがありまして……今回紹介いたしますのも、そんな元ゲームがあってのダイスゲーム化であります、
ネイションズ:ダイスゲーム
です。
元のボードゲーム版と同様に、プレイヤーは人類史を最初期から現代まで辿ることになります。
プレイヤーが受け持つ文明は、ローマ、ギリシア、ペルシア、エジプトの4文明です。
……インダスや黄河や長江の文明が無いあたりがヨーロッパのゲームらしいというか……
ゲームの目的は、4つの時代、つまり4ラウンド終了までに、勝利点をもっとも多く獲得すること。
各文明が最初に持っているのは、5つの建築物。それぞれ白いダイスを1個相当なので、最初にプレイヤーは白いダイス5個を持ってゲームを開始します。
ダイスは出た目のリソースとして扱い、《軍事力》、《金》、《食糧》、《石》、《書物》を生み出します。
このダイスはどの目が出てても2個で《金》か《石材》か《食糧》にできます。
ダイスは色によって出目が異なり、
赤は《軍事力》が多く(3個出る面も!)ほか《石》や《食糧》、
またそのほかに、チットのリソースとして《金》1枚と、《ふり直し》1枚も持っています。
あとそのほかのパラメーターとして書物トラックがあり、プレイ順にマーカーを並べます(後手番ほど《書物》、つまりその文明の知識が多いことになります)。
タイルは『進歩タイル』と『イベントタイル』があり、それぞれ4時代に分かれています。
イベントタイルは各時代の食糧状況と戦争を表しており、各時代に1枚めくられます。
進歩タイルは青の『建物』と、オレンジの『助言者』、茶の『脅威の建造物』、緑の『植民地』があり、ゲームのメインはこの進歩タイルを毎ラウンド購入していき、得点を得ていくというもの。
このような感じで、各段プレイヤー人数だけ並べられます。
一番下の段はコストが1倍ですが、一番上は3倍。
順番に自分の手番が来るので、この並び具合は重要だ。
建物のコストは《金》で、プレイヤーボードの建物の上に置き、つまり建て替えるもので、タイルの下側にあるのは獲得するダイスです。
ゲームの進行手順は、まず全員ふってそのラウンドのリソースを決める。
あとはプレイ順にターンを得るます。
自分のターンにはアクションを1つ行えるのですが、タイルを獲得するには『購入アクション』を使います。
他のアクションは、『建設』と『ふり直し』です。
とりあえずダイスの《金》で購入。配置。
使ったダイスやチットは、プレイヤーボードの使用済み置き場に置きます。
ただし、もともとの白いダイスを生んでいた建物を潰してるわけなので、白いダイスはサプライに戻さなければなりません。
ただし、戻すダイスは使用済み置き場に置いたものでもOK。
使用済みにした白ダイスを戻そう……
新しいダイスは、使用前なのでさっそくふって、使用前ダイスのプールに追加!
その他に購入できるものとして……
助言者は一人だけ雇っておくことができ、次の人を雇ったら捨てられます(もちろん生み出す利益も失われます)。
植民地は金ではなく武力で獲得できるタイルで、置くスロットはナシ。
脅威の建造物は、お金で買いますが、買っただけでは建設中になるだけ……
なお、チットで購入しても、チットは消費されず(サプライに戻さず)使用済みに置き場に置くだけで、次のラウンドでまた使えるようになります。
こちらは『タイルの購入アクション』とは別に、『建築アクション』で石を払ってやらなければ完成しません!
なお、『購入』や『建築』にはおつりは出ないので、ダイスやチットの使い方はよく考えよう!
こちらの例ですと、『建設アクション』で石1つ支払えば完成しますが(武力チット×1をもらい、ゲーム終了時には1点となる)、おつりの《石》は戻りません。
そのほかのアクションとしては、『ふり直し』チットを使ってのふり直しアクションがあり、これは残っているダイスを好きな数だけ振り直しできるというもの。
このアクションをプレイ順に毎ターン1つ実行しますが、できなくなったらパス。
パスしたらこんな風に早見表を横に。
全員がパスしたら次のステップへ。
次に、残ったダイスの《書物》の目を、逆順に支払って書物トラックを進めます。
そして自分より《書物》の少ない人数分だけ得点。
これで1ラウンド。
次のラウンドでは、またチットとダイスが戻ってくるので、ダイスを全員で一勢にふって、新たな1番プレイヤーから2ラウンド目を開始します……
という、拡大再生産のダイスゲーム。
2ラウンド目以降のタイルは、1枚でダイス2個になるものが出始めたり、4ラウンド目にはダイスは増えない代わりに点数がどさっと入るタイルが入るなど、ラウンドによる進行のメリハリもピリリと効いた感じ。
4ラウンド終了後に、建築した偉大な建物や植民地による点数、各年代で支払った武力や食糧による点数、書物で進めた知識量で他文明に勝ってたことによる点数などの合計で勝敗を競います。
プレイ人数の上限は4人までですが、1人でも遊べるのはちょっと珍しいかも……
とにかく早くてルールもわかりやすくサクサク進むゲームとなっており、くりかえし遊びたくなるゲームとなっています。
出てくるタイルのセレクトに若干の疑問を持つものもありますが、タイルの内容を知っていればより楽しめると思われます。
手軽な文明発展ゲームや短時間で終わるダイスゲーム、一人でプレイできる手軽なゲームをお探しの方にオススメいたします。
ネイションズ:ダイスゲーム(Nations The Dice Game)
プレイ人数:1-4人
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:15分/人
製作:ラウタペリト
デザイン:ルスタン・ホカンソン
価格:7,000円+税
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